2019年7月14日(日)〜19日(金)
北海道!!!!!!!!!


目的地 北海道
1日目 :  常磐道 → 北関東自動車道(友部JCT− 水戸・大洗)→ 国道51号 → 県道2号 →「大洗港フェリーターミナル」(120km)
2日目 :  「苫小牧西港フェリーターミナル」→ 国道234号 → 道東自動車道(追分町−帯広JCT)→ 帯広広尾自動車道 →
国道38号 →「ホテルグランテラス帯広」(183km)
3日目 :  国道38号 → 国道242号(道の駅「ステラ★ほんべつ」) → 国道241号 → 道道949号(オンネトー) → 国道241号
(900草原、道の駅「摩周温泉」、つじや食堂) → 国道243号 →「屈斜路プリンスホテル」(231km)
4日目 :  国道243号(美幌峠) → 国道39号 → 国道333号(道の駅「まるせっぷ」) → 国道450号 → 国道273号 →
国道39号(アイスクリーム工房ベレル、北の森ガーデン) → 道道140号 → 道道37号 → 道道1160号 →
「アサヒ岳温泉ホテルベアモンテ」(277km)
5日目 :  道道1160号 → 道道213号 → 国道237号 → 道道70号 → 道道581号 → 道道759号 → 農道 → 国道38号 →
道道135号 → 国道452号 → 道道116号 → 道道 30号 → 国道234号 → 道道259号 →
「苫小牧西港フェリーターミナル」(218km)
6日目 :  「大洗港フェリーターミナル」→ 県道2号 → 国道51号 → 北関東自動車道 → 常磐道 →「帰宅」(121km)
走行距離 1,150km

今やワレワレ夫婦の生き甲斐と言っても過言ではない、北海道ツーリングの季節だ。

今年も俺は、商船三井フェリーの大洗−苫小牧便の乗船予定日の2ヶ月前、午前9時ピッタリにWEBで予約を行った。
この時期は、お盆時期のチケット争奪戦ほどの戦いにはならない。そもそもお盆時期の予約は、WEB予約開始時間と同時にアクセスが集中して予約ページの表示がエラーになったり、電話も全くつながらなくなったりするらしいのだ。お盆に北海道ツーリングしたことないからわからないけど。

しかしだ、7月の渡道はお盆の予約に比べて余裕があるとは言っても、2、3分の遅れで、バイクの乗船予約はすぐにいっぱいになる。なのでこの時期になると、俺は2、3日前から9時5分前にパソコンの前で待機し、ピッ・ピッ・ピッ・ポーンのポのタイミングで空席照会のボタンをクリックする練習をつむのだ。
俺の努力は報われ、往路のサンフラワーさっぽろ。希望の部屋とバイク2台の予約を無事に完了することができたのだ。
帰路の予約も同様。予約開始日の朝9時。ピッ・ピッ・ピッ・ポーンのポのタイミングで予約完了。
かくして幸せなことに、今年もワレワレ夫婦は7月の北海道ツーリングに行くことになったのだ。
今年の北海道ツーリングは、船中2泊、現地3泊の5泊6日だ。本当はもっと道内を走り回りたかったのだが、かみさんの仕事の都合やらなんやらでこんな日程になったのだ。



■■1日目■■
7月14日、日曜日。朝4時起床・・・寝てられないんだからしかたない。
この時間はあいにくの雨だが、WEBの予報では12時頃から曇りマークなので、止んでから出発するつもりでゆっくり寝てようと思っていたのだが、無理。
俺は洗面とトイレを済ませてスマホで北海道全域の週間天気予報をチェックしたり、走行ルートや立ち寄り場所、宿泊場所の確認をしたりしながらワクワクソワソワと過ごした。
8時頃かみさんが起きてきた。船内に持ち込む荷物と、バイクに積んでおく荷物を分けてパッキングして、最終的な荷造りを行った。

再度、WEBで大洗までの天気予報をチェックすると、予報が変わっていて現在地も大洗も夕方まで雨マークとなっている。
ワレワレ夫婦は早めに出発することにして、雨の中荷物をゼファー750と、ドラッグスター250に括り付けた。荷物には全て防水対策が施してある。さすがは俺だ。

午前11時20分。まだちょっと早いけどワレワレ夫婦はレインスーツに身を包み、大洗フェリーターミナル目指して出発したのであった。

雨の常磐自動車道を慎重に走り、守谷サービスエリアで休憩。
雨のバイク走行は支度が面倒くさいが、大雨でなければそれほど不快ではない。少なくとも、去年や一昨年大洗に向かったときみたいな、炎天下の灼熱地獄の中を走るよりは遥かにましだ。

友部ジャンクションから北関東自動車道に入り、水戸大洗インターで一般道に降りた。
国道51号から県道2号の分岐を左に入り、「ようこそ通り」を大洗マリンタワー方面に進んだ。「ようこそ通り」が、何に「ようこそ」なのかは分からない。
ワレワレ夫婦はいつものコンビニで、食料の調達を行った。去年まではワレワレ夫婦が予約した客室、プレミアムの料金に3食分の食事代が含まれていたのだが、今年からその制度がなくなり、その分料金が安くなった。
なので今晩の夕食と明日の朝食と昼食、おやつ、お酒等をGETした。これがまた大層な量になったわけだが、船内持ち込み用のリュックに押し込んだ。
そして出発。

午後14時10分。大洗フェリー乗り場に到着。
ちなみにワレワレ夫婦が一番乗りだ。
雨はかなり小降りになっていて、この後は止みそうな気配だ。なので、俺もかみさんもレインパンツを脱いでドラッグスターのサイドバッグにしまった。ちょっとした開放感。

ゼファー750とドラッグスターを乗船待機場所に停めて、フェリーターミナルの建物に向かった。 自動チェックイン機で乗船手続きを行い、乗船開始時間までフェリーターミナルの待合室でのんびりと時間を潰した。はっきり言って暇。

やがて乗船開始時間が近づき、ワレワレ夫婦はバイクの乗船待機場所に移動した。この時間既に雨は止んでいる。
苫小牧行きと書かれた紙の帯をミラーに巻き付け、後で係の人に提示を求められる、乗船チケット兼ルームキーをポーチのポケットにしまった。
暫く待機しているとおもむろに係の人がやって来て、「どうぞ」と言った。何の前触れもなし。待機していたほとんどのライダーはプチパニックに陥り、大急ぎでエンジンをかけてヘルメットをかぶり、手袋をつけて暖機運転もできないまま発進した。

少し移動して、「サンフラワーさっぽろ」の船腹の車両乗降口手前で再び待機。ここで、チケットの提示をもとめられ、ワレワレ夫婦は取り出しやすいポケットからチケットをサッと取り出し、バーコードリーダーでピピッと読み込んでもらった。
過去2回、ここで結構な時間待たされた経験があるので「まだまだだろうなー」と余裕をこいていたら、またまた唐突になんの前触れもなく、バイクの乗船が始まった。
「バイクの方はそろそろ準備お願いします。」とか、案内をしてもらえるとありがたいのだが、係の人が突然やって来て「どうぞ」って言うもんだからライダー達はみんなすごく焦っている様子。ワレワレ夫婦しかり。

すぐにワレワレ夫婦の番になり、俺もかみさんも心の準備ができていないまま発進した。船腹の乗船口に向かう濡れたスロープを注意して登り、船内に入ったところで左に進む。乗船口は車両デッキの3階。2階に降りるスロープを下ってまずは、一回目のUターンの直前、俺はこけた・・・
左にUターンしようとしているのに、何故か右側にこけた。車両を固定するための金具を踏んで、ズルっと滑ったのか。なんであんなとこでこけたのか、全くの謎だ。
すぐに係の人が駆け寄ってくれて、一緒にバイクを起こしてくれた。セルスターターを回すと、かなりの時間を要してエンジンがスタートした。俺は、係の人に「すみませんでした。」とお詫びを言って発進した。その間、俺の後ろのバイク(かみさん含む)は待機させられていた。ああ、みなさん、ほんとうにご迷惑をおかけしました。

Uターンを2回してゼファー750を係の人が指定する位置に止めた。そしてダメージのチェック。幸いバイクの損傷はエンジンガードが擦れた程度。それは良かったのだが、バイクでフェリーの上下船時にこけることほど恥ずかしいことはない。後続のバイクや係の人に迷惑かけるし。

俺は心を落ち着けて、船内に持ち込む荷物をバイクから降ろした。かみさんと手分けして持ち、客室フロア行きのエレベーターに乗ったのであった。

エレベーターで7階に移動した。乗船チケット兼ルームキーのカードで客室のドアを開錠して客室に入り、手分けして持った荷物やヘルメットを床に降ろした。

予約した客室は、去年、一昨年と同様プレミアム。往路は太平洋側の部屋だ。
大きいソファー付きのツインルームで、椅子とテーブルが設置されたベランダがあり、ユニットバスまで完備されている。普通のホテルの客室とほとんど変わらない。
テレビがあって無料WiFiもあるが、航海がはじまると両方とも電波の入りが悪くなる。ソフトバンクのモバイルデータ通信は、航海中ほとんど使い物にならない。通話も圏外。なので、他の航路は分からないが、大洗-苫小牧航路のフェリー乗船時は暇つぶしのために本が必須だ。


簡単に荷物を整理して、速攻で展望風呂に向かった。
乗船の順番は、乗用車やバイクよりトラックが先なので、この時間はトラックの運転手さんと思われる人達で混雑している。俺は、空いている洗い場をみつけて、頭と体を洗い、何故かすいている浴槽に浸かった。
かみさんに聞いてみると、女湯はガラガラだったらしい。
やはり、あの入浴客の人たちはトラックの運転手さんだったのだ。おそらく。


サンフラワーさっぽろは、定刻の19時45分に大洗港を出港した。
ワレワレ夫婦は後方の展望デッキに出て、出港の様子を見守った。
岸にいるスタッフさんが、船に向かって手を振っている。ワレワレ夫婦も手を振り返した。多分こっち見てないと思うけど、いいのだ。気持ちの問題だから。

大洗港は徐々に船の後方に離れて行き、やがて闇に浮かぶ、一かたまりの灯となった。


ワレワレ夫婦は部屋に戻り、俺は無線インカム、デジカメ、車載動画撮影用のウエラブルカメラ、スマホ等、デジタル機器の充電を行った。
プレミアムにはコンセントがたくさんあるので、余裕で充電できる。

これだけの規模の船に電力を供給するのに、いったいどれくらいの容量のバッテリーが必要なのだろうか?
そして、充電はどうしているのだろう。
バンコンを買ってからサブバッテリーの充電状態や、色々な装備の電力使用量を気にするようになったので、ふと考えてしまったのだった。


お風呂に入ってさっぱりしたので、とりあえずビールだ。コンビニで買った乾きものをつまみにして飲んだ。
夕食は、サラダ、おにぎり、それにカップ麺。(そんな感じだったけど、詳しくは忘れた)

そして、ウィスキーのポケットビン。
これをストレートでチビチビやりながら、スマホでYoutubeを見ていたら(出航からしばらくは、電波が入る)だんだん眠たくなってきた。
で、就寝(寝落ち)。

本日の走行距離は、自宅から大洗フェリーターミナルまでの120km。
明日は苫小牧に上陸し、道東道を走って帯広で一泊する予定だ。

■■2日目■■
7月15日月曜日、海の日。朝4時起床。当然のことながら、かみさんはまだ爆睡中。
夜間に雨が降ったようで、ベランダの床やデッキが濡れている。朝早い時間は霧がでていてなんにも見えない。って言っても往路の部屋は太平洋側だら、晴れていても海しか見えない。

俺は、充電しておいた各種電子機器を回収してバッグにしまい、インスタントコーヒーとロールパンの朝食をとった。
スマホは圏外。船のフリーWiFiにつないでも、インターネットには全く接続できない。WiFiで配信しているサービスの映画が、不安定ながらもかろうじて観れるので、それを観たり、朝風呂に入ったり、船内や展望デッキを散歩したりして時間をつぶした。
昼食は、昨日コンビニで買った海苔巻きと稲荷ずし。念のため冷蔵庫に入れておいたら、ご飯がカピカピになってて美味しくなかった。
かみさんは何を食べたか忘れたけど、たぶん栄養補助食品(カロリーメイトみたいなやつ)とか、パンとかお菓子だ。

天気は時間が経つにつれ、あるいは北上するにつれ好天し、お昼ごろには快晴の空となった。
船の進行方向には、見渡す限り青空が広がっている。

サンフラワーさっぽろは、ほぼ定刻通り苫小牧港に接岸した。
天候は予報に反して薄曇りで、ところどころに青空が顔を出している。

ワレワレ夫婦は無事に下船し、いつもの場所にゼファー750とドラッグスターを停めて最終的な身支度を整えた。
てっきり雨だと思っていたのでかみさんはレインジャケットを着用していたのだが、この後雨は降りそうにないので荷物から革ジャンを引っ張り出してそれと着替えた。
気温は16℃くらい。走り続けたら寒くなると判断して、俺は防水のパーカーの下に暴風インナーを着込んだ。下は俺もかみさんもジーンズだ。

身支度に時間がかかり、すっかり他のライダー達に後れを取ってしまった。もはやこの辺りにいるライダーはワレワレ夫婦のみ。
おかげで今年はフェリーふ頭から道道259号に出る丁字路を、左右に散って行くライダー達の感動的な光景を目にすることができなかった。

道道259号を右折して、すぐにセルフのスタンドで給油した。
追分町から道東自動車道に乗り、帯広方面に進む。数年前に比べて、道東道を走る車のペースがゆっくり目になっているのは気のせいだろうか?
ま、ワレワレ夫婦は飛ばさないので、その方が走りやすい。

占冠PAで休憩。
ここで、鈴木牧場の無添加ソフトクリームをGET。

今回のツーリングの記念すべき第一号ソフトだ。
濃厚な牛乳味で、滑らかな食感の北海道らしいソフトクリームだ。無添加だけあって、後味がすごーくさっぱりしている。いや、すごく美味しい。このパーキングにはソフトクリームを販売している売店が3軒あり、なにげなくこのお店で買ったのだが、後で調べたらかなり有名なソフトクリームらしい。かくして、ワレワレ夫婦はソフトクリームに関しては幸先の良いスタートを切ったのであった。

走行再開。このあたりまで走ってくると、予想を超えて寒い。しかし高テンション。なぜならワレワレ夫婦の前方には素晴らしい景色が広がっているからだ。
俺が知っている中で、道東自動車道のトマムから十勝清水のあたりの景色は、高速道路から眺められる景色としては一番美しいと思う。
俺の中の2番目は、本州の中央道の下りの甲府の夜景だ。ゆるいカーブを抜けるとおもむろに正面に広がる、宝石箱をひっくり返したような一面の夜景。あれはドラマチックだ。
さておき、ワレワレ夫婦はいいペースで流れる道東道を、美しい景色を眺めながら気持ちよく走った。

帯広ジャンクションで帯広広尾自動車道に入り、芽室帯広インターで一般道に降りた。
国道38号を進み、帯広市街手前のスタンドで本日2度目の給油。
北海道では、早め早めの給油を心がけているのだ。

ここで、情報収集。
「この辺にドラッグストアありませんか?」と聞くと、
スタンドの店員さんが「この先4km位走ると、左側にありますよ。」と教えてくれた。
かみさんが胃薬が欲しいというので薬屋さんによりたかったわけだが、進行方向の道沿いにあるらしい。ラッキー!

ドラッグストアに到着してみると、地方に良くある大型店舗が何件か同じ敷地内にあるような、ショッピングエリアだ。ワレワレ夫婦はドラッグストアで胃薬と、かみさんが必要なものを購入した。
敷地内にはありがたいことにセイコーマートもある。重ねてラッキー。今回初のセイコーマート。略して初コマ。なんにしてもだ、ワレワレ夫婦はセイコーマートが大好きだ。(どうでもいいから)
今回の初コマで、宿で食べるおやつや飲み物、明日の朝食用のパンを購入。
もはや、宿に向かうにあたって何の憂いもない。ワレワレ夫婦は初コマ(しつこい!)を後にして、本日の宿に向かったのであった。

午後6時20分。本日の宿、帯広のホテルグランテラスに到着した。
かみさんの会社の福利厚生契約で、安いから何気なく予約したのだが、到着してみると3年前にも宿泊した宿であることに気がついた。
そう言えば3年前に宿泊したときに、リーズナブルな割にはいい宿だったので、帯広に宿泊するときには常宿にしようと思ったことを思い出した。

ワレワレ夫婦は屋内のバイク駐車場にゼファー750とドラッグスターを停めた。そしてチェックイン。

ホテルグランテラス帯広はビジネスホテルだが、大浴場がある。俺は速攻で大浴場に向かい、湯船に使って旅の疲れを癒やしたのであった。

この宿は、かみさんの会社の福利厚生契約を利用して予約した。宿泊料金はなんと大人二人で1,750円。バイク2台の駐車料600円を加算しても2,350円。メチャクチャ安い。しかも、ロビーではコーヒー、紅茶の無料サービスどころか、かき氷の無料サービスまで実施している。ああ、なんというコストパフォーマンス。

帯広は朝の連続テレビ小説「夏空」特需のようで、ワレワレ夫婦が宿泊した、ホテルグランパレス帯広は満室。ロビーには「夏空」のポスターが貼ってある。
ま、ワレワレ夫婦も観てますけど・・・

夕食は帯広の街に繰り出し、海鮮炙り焼きの店に入った。

とりあえず生ビール。

ほっけ

ラムの鉄板焼き。
ほぼジンギスカン
無茶苦茶うまい。

うに!
サーモンとイクラの巻き寿司。
これも無茶苦茶美味しかった。

宿に帰ると、1階のレストランが開放されていて、コーヒー、かき氷、お茶漬けの無料サービスが行われていた。
ワレワレ夫婦はコーヒーを飲み、かみさんはかき氷を食べ、俺はお茶漬けを食べた。
これは、もう一度言わずばなるまい。
ああ、なんというコストパフォーマンス!

■■3日目■■
7月16日火曜日。
ワレワレ夫婦は身支度を整え、朝7時15分に帯広のホテルグランテラスを出発した。
俺の朝食は昨日セイコーマートで買ったセコマブランドのアンパンとインスタントコーヒー。セイコーマートのパンは何故かとても美味しい。
かみさんの朝食は、カロリーメイトもどきだったと思う。多分


国道38号から国道242号に入り、道の駅「ステラ★ほんべつ」で休憩。
時間が早いので、道の駅の売店や施設はまだ営業していない。
ワレワレ夫婦はトイレを済ませた。かみさんは何故か、滑り台であそんでいた。満足したようなので出発。

国道242号から国道241号に入り、うっそうとした森の中の道を永遠と進む。この手の道は、木の陰から突然鹿が飛び出してきそうで怖い。
2016年の知床半島で、鹿が俺のバイクの直前を横切ったことがトラウマになっているのだ。

空はどんよりと曇ったり、薄曇りになったりを繰り返し、薄い雲の隙間から青空が覗いたりしている。
しかし、気温は昨日より暖かい。

この道は過去に何回も通っていて、その都度行こうと思っていながら行けなかったオンネトーに到着。
なぜ来れなかったかというと、オンネトーに向かう道道941号の交差点を毎度見過ごしていたからだ。
しかし、今回は大丈夫。なぜなら俺にはグーグル先生がついているからだ。俺はヘルメットに装着された無線インカムのスピーカーでグーグル先生の指示を聞き、941号の交差点を右折して無事に到着できたわけだ。ここの駐車場は斜めっていて、取り回しが結構怖い。

オンネトーは阿寒摩周国立公園内にある、周囲2.5kmのあまり大きくない湖沼だ。湖面の色が変わることから五色沼と呼ばれることもあるらしい。
ワレワレ夫婦は、オンネトーの展望台(といっても高くはない)に立ち、神秘的な湖沼をしばし眺めたのであった。

引き続き国道241号を走って阿寒湖を越え、道道53号を左折し、多分農道だとおもわれる牧歌的な道を進んだ。かくして900草原の駐車場に到着。
さっきから何回も書いているが、この辺りは何回も通っているのだが、何故か900草原は今回が初だ。

駐車場で車中泊のおじさんに声をかけられた。色々話しかけてくるのだが、ボソボソしゃべるもんだから何を言っているのかほとんど分からない。俺は理解しいるふりをして、「へー」とか「はい、そうです。」とか「そうなんですか?」と曖昧な返事をしてやり過ごした。いや、最近このパターン多い。ソロの車中泊のおじさんってよほど暇なのか、無意味な会話がなかなか終わらない。やがて意味不明な会話から解放され、俺はレストハウスに向かった。かみさんは事態を察知して既にレストハウスの脇に避難している。


900草原は弟子屈町市街のすぐ南の丘陵地に広がる町営牧場で、総面積が1,440ha、牧草地の面積が900haあることから「900(きゅうまるまる)草原」と呼ばれている。
入口の看板には「720度の大パノラマ」と書かれており、ん?ってなる。

展望台はレストハウスの上にあり、そこからの景色は絶景。開陽台や多和平の景色は当然素晴らしいが、900草原も負けてはいない。
牧場には約2,000頭の乳牛が900haの牧草地に放牧されていて、運が良ければオフロードイクを使った牛追いが見られるらしい。少し期待していたのだが、今回は残念ながら見ることができなかった。

360度の、

大パノラマ。しかし、

720度ではない。

牧場のレストハウスに来たら、ソフトクリームは欠かせない。たとえどんなに寒かったり、どんなにおなかがいっぱいだったとしてもだ。
だがしかし、そんなに寒くないし、おなかもいっぱいではないので当然GET!
ワレワレ夫婦ごのみの純粋な牛乳味ではなく、バニラエッセンスが効いてて若干甘すぎるが、まずくはない。

国道241号に戻り、道の駅「摩周温泉」でトイレ休憩。
バイク置き場かどうか分からないけど、バイクがたくさん停っているところにワレワレ夫婦もバイクを停めた。
プチ道の駅探索。分かっていたことだが、道の駅「摩周温泉」には食堂がない。

なので道を挟んで隣接する、つじや食堂で食事をすることにした。
ネットで調べてみたら、つじや食堂はスープカレーの店で、口コミによる評判が良かった。

店内には雑貨店のスペースとレストランのスペースがあり、店内の撮影禁止の旨をうたった張り紙があった。
ワレワレ夫婦は、意外にも空いているレストランに入った。

俺は1日12食限定の野菜カレー。
普通にうまい。

かみさんは、南インド風カレーを注文した。
店の人に「料理の写真もだめですか?」と聴いてみると。
「いえ、どうぞお撮りください。」という丁寧な返事をして頂いたので、ワレワレ夫婦が注文したカレーを撮影した。

本日の宿は素泊まりのプランだ。且つ、ここから宿までの間にはコンビニがなさそうなので、セイコーマート山名店で夕食と朝食とおやつとお酒を調達した。

国道241号から国道243号に入り本日の宿泊地、屈斜路プリンスホテルに到着。
屈斜路プリンスホテル泊は今回で2回目。ワレワレ夫婦のお気に入りの宿だ。

車寄せにいたホテルの人に「宿泊なんですけど、どこに駐めればいいですか?」と聞いてみると、前回同様入り口脇の軒下に駐めさせてもらえた。
北海道の宿は、バイク乗りに優しい。

部屋は落ち着いた感じの、広めのツイン。
ここもかみさんの会社の、福利厚生契約を利用して予約した。
料金は大人二人素泊まりで7,400円。
初日には負けるがロケーションといい、部屋の広さといい、十分なコストパフォーマンスだと思う。

部屋の窓からは、屈斜路湖の絶景。

宿到着後の規定の行動。
速攻で、天然温泉の大浴場に向かった。
目論見通りの一番風呂。至極の時間を、俺は十分に満喫したのであった。

入浴後はビールだ。
今回のツーリング初の、サッポロクラシック!

夕食は定番の、豪華セイコーマートディナー。
100円惣菜、ホットシェフ最高!

本日の走行距離は231km。
明日は美幌峠を超えて、気になっているソフトを食べて、旭岳温泉の宿に宿泊する予定だ。

■■4日目■■
8月17日(水)。細かい雨が降っているのでレインスーツを着用。荷物の防水対策を確認して、7時20分に屈斜路プリンスホテルを出発した。
この天候では本日一番目の目的地、美幌峠の眺望は絶望的だ。


屈斜路プリンスホテルから、美幌峠までの距離は10km強だ。
国道243号は少し走ると、美幌峠に向かう登りの道となった。小雨は今や霧雨となり、進むにつれて濃い霧となって行った。峠道から臨む、屈斜路湖の絶景どころの話ではない。ワレワレ夫婦は慎重に峠道を登って行った。

道の駅「ぐるっとパノラマ美幌峠」に到着。
前回同様の濃霧。その場で感じた濃霧はあえて表現するならば、さながら、あたり一面に広がる白い闇だ。(ん?前回も書いたかも)

いずれにせよ問題は、この後この濃霧の中の峠道を下らなければならないということだ。時間が経てば晴れそうな感じでもないし、怖いけど出発した。
しかし、ワレワレ夫婦の不安はすぐに払拭された。
それというのも、下りに差し掛かると直ぐに霧が薄れ始め、やがて霧は完全になくなり道路も乾いてきた。
対向車は全然濡れていないし、すれ違うライダーはレインスーツを着用していない。ワレワレ夫婦は無線インカムで「もう大丈夫そうだね」「あーよかった」と会話して、一安心したのであった。

国道243号は美幌峠を超えて里におりると、道路脇に並ぶ白樺の向こうに美しい景色が広がる直線道路となる。
既に雨は上がっていて、霧も完全になくなっている。そして、この辺りまで来ると、急激に天気が良くなってきた。

北海道らしい美しい景色に青い空。
ワレワレ夫婦は、ゼファー750とドラッグスターを道端に停めて写真を何枚か撮った。

国道243号から国道39号を経て、国道333号に入った。道の駅「まるせっぷ」で休憩をとり、山間のなんにもない道をひたすら進んだ。
国道333号の道沿いは、うっそうとした森と雑草が永遠と続いていてそれ以外本当になんにもない。いい加減休憩したくなってきたころようやく上川の市街に入った。
幸運にもバス停兼、公衆トイレの建物があったので、そこでトイレを済ませ、道端で休憩した。

再び国道39に入り、本日2番目の目的地「アイスクリーム工房ベレル」に到着した。

ベレルのソフトクリームは、砂糖などの原料も道産を使用していて、農薬を使わない牧草を食べて育った牛の搾りたて牛乳を低温殺菌で処理し、添加物を加えずに作っているらしい。

というわけで、今回のツーリングで3個めのソフトクリーム。
さっぱりしたミルク味で、若干シャリシャリした食感。滑らかな食感が俺のこのみだが、これはこれでさっぱりした感じが際立っておいしい。
ま、北海道のソフトはどこで食べても大抵おいしい。

ベレルを後にして2km程走り、本日の第3の目的地「北の森ガーデン」に到着。
1番目の目的地から2番目までの道のりは無茶苦茶長くて退屈だったが、2番目から3番目は異様に近い。

「北の森ガーデン」は国道39号沿いのドライブインで、比較的大規模な売店や、-20℃に保たれ、氷の鍾乳洞や大氷柱群が観賞できるアイスパビリオンがあり、-41℃の酷寒体験コーナなどがある。また、敷地内には熊牧場やドッグランも併設されている。

気温が上がってきたし、天気もいいのでワレワレ夫婦はここでレインウェアから軽装に着替えた。

お土産の売店を一回りして、レストランで食事。
俺は豚丼、かみさんは豚丼とうどんのセットを注文した。
ここの豚丼は、炭焼きの香ばしさが感じられてうまい。

お腹はいっぱいになったし、天気はいいし、気分上々で出発。
と思ったら、当麻町の手前から空模様が怪しくなってきた。
旭川のあたりでぽつりぽつりと降りだして、ワレワレ夫婦は懸命な判断を下し、速攻でレインスーツを着用した。
これは正解だった。
それというのも、この後雨は急激に激しさを増し、やがて集中豪雨のような降り方になったからだ。
雨の中の走行は何回も経験しているが、過去最強のどしゃぶり。そんな中をワレワレ夫婦は進んだ。

屋根のある場所で休憩したかったが、そんな場所はなかったので雨の中で休憩。
やがて豪雨のピークは過ぎ、ワレワレ夫婦は走行を再開した。

東神楽町のあたり(多分)のパーキングで休憩。
今やすっかり雨は止み、雲の切れ目に青空が顔を出している。

グーグル先生の指示に従って訳の分らない道を進み。
本日の宿泊地、朝日岳温泉「ホテルベアモンテ」に到着。
時刻は午後3時20分。本当はホテルからすぐ先の、大雪山朝日岳ロープウェイに乗って絶景を満喫する予定でいたのだが、豪雨の中の走行で精根尽き果て、早々に宿にチェックインして休むことにしたのだ。

部屋は落ち着いた雰囲気の、広いツイン。
今回のツーリング中、この宿はちょっと贅沢をした。
料金は大人2人で、25,860円。しかしだ。このシーズンで一泊2食付きであることを考えると、決して高い料金ではないと思う。
ワレワレ夫婦は例によって速攻で大浴場に向かった。
洗い場で体を洗い、貸切の露天風呂を満喫した。

泉質はカルシウム・ナトリウム・一硫酸塩・塩化物泉。(なげーよ)
神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性運動麻痺等に効果があるらしい。

夕食は宿のバイキング。
どの料理も美味しかったが、その場で焼いてくれるカットステーキが極上だった。

夕食後、もう一度大浴場で湯につかり、部屋に戻って明日の準備をした。
そして就寝

本日の走行距離は277km。
明日はとうとう北海道最終日。
ワレワレ夫婦は道の駅で休憩しながら、景色をたのしみつつ苫小牧を目指すつもりだ。

■■5日目■■
7月18日木曜日。
この日俺は、4時前に起床した。

ここの大浴場は24時間入浴可能なので、とりあえず朝風呂に向かった。
起きてすぐに熱めのお湯に浸かると、体がシャキッとしてすごく気持ちいい。

かみさんは5時30分頃起床。
宿の朝食を食べたらすぐに出発するつもりなので、最終日の荷造りを行った。今日はフェリーに乗船するので、船の中で使うものと、もう用のないものを分けてパッキングした。荷造りが終わったバッグをバイクを停めた正面玄関脇の軒下に運び、ゼファー750とドラッグスターに括りつけた。

朝食は7時からなので、7時少し前に朝食会場のレストランに行ってみると、既にたくさんの宿泊客が待っていた。
この宿は朝日岳ロープウェイのすぐそばにあるので、登山とかハイキングのお年寄りグループやご夫婦が多い。
やがてレストランが開場となり、元気なお年寄り達は怒涛のように朝食会場になだれ込んだ。

そして、カオス。
ルールもマナーもあったもんじゃない。まさに料理の争奪戦が始まった。料理をとるためにならんでいるとき、後ろからトレーで背中を押しまくるおばさんがいるかと思えば、列の反対側から逆方向に料理をとって行くおじさん。あるおばさんは列にならばずに、列の脇から俺の前にいきなり手を伸ばした。危なかったので俺はトレーを高く持ち上げた。おばさんの手が、俺のトレーに当たりそうになったからだ。そしておばさんは違う料理用のトングをつかみ、無理やり辛子明太子を2個とって自分のお皿にのせた。その際俺は左の脇腹に強度レベル3のエルボーを喰らったのだった。
果ては、自分のトレーの温泉卵を床にぶちまけて、しれーっと知らん顔をして立ち去っちゃうおじさんまで、いや最近のお年寄りは元気というかなんというか。おじさんグループのしゃべり声は不必要に大きいし。

ともあれ、なんとか朝食ゲット。
俺は和食を中心にチョイスし、

かみさんは、洋食を中心にチョイス。
ま、いつものとおりだ。

8時15分。ホテルベアモンテを出発。
朝食前に出発準備を整えておいた割には、時間がかかってしまった。

道道1160号、道道213号を経て、北美瑛のあたりで国道237号に出た。

JR美瑛駅付近の美瑛選果を通過して、富良野方面に南下した。

このまま237号を南下するのかと思いきや、美馬牛のあたりでグーグル先生の指示に従い道道70号を右折。
期せずして、CMで有名になった「嵐の木」に遭遇した。

嵐の木は、CM放映以来、アラシックとかアラサーと呼ばれる嵐ファンが押し寄せ、マナー違反が問題となったスポットだ。と言っても決して観光スポットではなく、個人の所有地だ。
嵐ファンのマナーが酷かったので、地主が5本の木を一本伐採したとか、7本に増やしたとか様々な噂が飛び交ったが、今でも撮影当時と変らず5本のカラマツが寄り添って立っているようだ。

俺もかみさんも嵐ファン(国立のアラフェス2回参戦)なので、俺はテンションが上がり、「あ、嵐の木!」と無線インカムでかみさんに伝えたわけだが、かみさんの反応が思いの他薄かったので、なんだかちょっと寂しい思いをしたのであった。

道道70号から道道581号、 道道759号、 農道 、 国道38号 、道道135号を経て国道452号を南下。
道道116号から道道30号を右折し 国道234号に入った。

国道234号沿いの道の駅「あびらD51ステーション」で休憩。今年の4月にオープンしたばかりの道の駅だ。

ここで昼食。
俺はカレーライス。これが結構おいしい。道の駅の食堂で食べるレベルは遙かに超えている。
かみさんは・・・何を食べたか忘れた。

「けむりもくもくソフトクリーム」っていう、なにやら不気味な食べ物をかみさんが買ってきた。
食べてみると、これが意外。普通のミルク味のソフトクリームだ。結構美味しい。

道の駅「あびらD51ステーション」には『特急おおぞら』が展示されていて、D51が展示されることもあるらしい。
俺にはよく分らないが、鉄道マニアの人には嬉しい道の駅なのではないだろうか。

国道234号から道道259号に入り、今回ツーリング最後のセイコーマート、略してラスコマ。(いいから)
今晩の夕食と、明日の朝食と昼食、そしておやつやジュースを調達した。

いよいよ北海道ツーリングの終焉がせまっている。北海道ツーリングのたび、毎回こんなタイミングでワレワレ夫婦が感じる思いは常に同じだ。
「ああ、北海道上陸の瞬間に戻りたい」

午後2時10分。苫小牧港フェリー乗り場に到着。
去年同様、ワレワレ夫婦が一番乗りかと思いきや、数台先着のバイクが停まっていた。

フェリーターミナルでお土産を購入して、自動チェックイン機で乗船手続きをした。そして待機。頃合の時間になったので、バイクのの乗船待機場所に移動した。
予定の時間よりかなり早くバイクの乗船が始まった。まだ大半のライダー達は、バイク待機場所に来ていない。ワレワレ夫婦は停車中のバイクを、何回も切り替えしてよけて進んだ。

そして乗船する三フラワーサッポロ脇で待機。
ここでも予想反してすぐに乗船開始。
往路同様心の準備の余裕もなく、乗船口のスロープに向かって発進した。

帰路は、こけずに無事乗船。

ワレワレ夫婦はテキパキテキパキと必要な荷物を降ろし、客室フロアへと向かうエレベーターに乗った。


そして客室に到着。
行きの客室の隣の部屋だ。なのでベランダは陸側に向いている。

苫小牧発の夕方便は、大洗発より1時間早い18時45分出港だ。
ワレワレ夫婦は速攻で風呂に入り、展望デッキに出て出港の様子を観賞した.

ああ、北海道がワレワレ夫婦から離れていく(泣き

夕食は恒例の豪華セイコーマートディナー。
セイコーマートの100円惣菜とホットシェフは、北海道ツーリングにほんと便利。

本日の走行距離は朝日岳温泉から、苫小牧フェリーターミナルまでの218km。
明日は大洗上陸後、一目散に家路を急ぐつもりだ。


■■6日目■■
7月19日金曜日。4時30分起床。
客室は陸側だが、濃霧でなにも見えない。

セイコーマートで買ったアンパンとインスタントコーヒーの朝食をとった。
それにしてもだ。セイコーマートブランドのパンは、美味い。
新田次郎の「銀嶺の人」を読んだり、船のWiFiで視聴できる(不安定だけど)映画をみたりして時間をつぶし、7時ごろ展望浴場で入浴をした。
前回も書いた気がするが、海上を進みながら湯船に浸かるという非日常感。俺はそれを楽しんだ。

5階や6階のプロムナードは、人がまばらだ。
去年や一昨年に比べて、乗船客が少ないのかも知れない。

昼食は、これまたセイコーマートで買ったタルタルフィッシュバーガーとちくわパン(きざみわさび)。ちくわパンは売ってる店舗と売ってない店舗がるのだが、売ってたら買わないわけにはいかない。
おいしいかどうかよく分らないのだが、まずくはないし、食べないとなんとなく北海道をツーリングした気分にならないのだ。

いや、それにしても2日目の船内は暇だ。
かみさんんはベランダで読書。(なんか髪の毛が妖怪アンテナみたいになってますけど・・・)

なんだかんだ暇つぶししたり、荷物の片付けをしたりしているうちに船は大洗港に入り、そして接岸した

ワレワレ夫婦はエレベーターで車両デッキに降り、船内に持ち込んだ荷物をバイクに括り付けて走行の準備を整えた。

係りの人がやって来てコーンをどかし、バイクの下船が始まった。
俺が先頭だったので、そこはかとないプレッシャーを感じつつ発進した。

大洗港は予報に反して好天。
ワレワレ夫婦は夏用のウェアで帰路についたのであった。

ワレワレ夫婦の北海道ツーリングは、今回で9回目。
しかし、飽きるという事がない。今回のツーリングでは濃霧で怖い思いをしたり、豪雨に打たれて酷い目にあったりしたが、それでも今となっては良い思い出だ。
ワレワレ夫婦の北海道ツーリングに関する考えは、北海道らしい景色を見ながら走ることが「ご飯」だとしたら、絶景スポットやソフトクリーム、北海道グルメは言わば「おかず」だ。
北海道の大地を、バイクで走っているっていうだけで楽しいのだ。
実際の話、今回の北海道ツーリングではワレワレ夫婦が言うところの「おかず」はあまり無かったけれど、美味しい「ご飯」だけで結構満足できたのであった。


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