2010年10月16日(土)
高原を越えて温泉に行こう!

目的地 四季の湯
ルート 環七 → 国道4号 → 国道354号 → 国道122号 → 国道120号 → 県道169号(霧降高原道路) →
県道23号(四季の湯) → 国道121号 → 日光宇都宮道路 → 東北自動車道 → 首都高
走行距離 390km

始めに温泉ありき。今回の俺は、日帰り温泉をターゲットにしてツーリングの計画をたてた。それと言うのも、例年に比べて気温が高いとは言え、朝や晩にバイクで走行するとだいぶ冷えるようになってきたからだ。冷えた体を温泉に浸ける、あの至上の瞬間を味わえる季節、とりもなおさず、温泉の季節がやってきたというわけだ。

俺は山梨県の勝沼、石和、甲府、茨城県の奥久慈、あるいは栃木県の那須、塩原、川治あたりの日帰り温泉を候補に挙げて検討し、結局久方ぶりに国道4号を北上することにした。今回のターゲットは、日光市の黒部温泉元湯「四季の湯」。国道122号で渡良瀬渓谷沿い(まだ通ったことがない)を走って群馬県から栃木県に入り、霜降り高原道路を通って四季の湯に到着する予定だ。


相変わらずと言えば相変わらずな訳だが、ツーリングに出かけるときの俺は、自分でも関心しちゃうくらい早起きだ。今回も3時起床。携帯の目覚ましですっきりと目覚めた。昨夜早寝した甲斐があったと言うものだ。

温泉セットや雨具を押し込んだ振り分けバッグをゼファー750の後部シートに載せ、3時40分頃自宅を出発。久しぶりに国道4号を北上し、道の駅「ごか」で一回目のトイレ休憩。この時点で4時50分位。世の中はまだ夜中の様相だ。

俺が出発の準備をしていると、ツーリングに向かうと思われるW650が駐車場に入って来た。世の中には早起きな人がいるものだ。ライダーはバイク置き場にW650を停め、シートから降りてヘルメットをはずした。俺と目があい、お互いペコっと頭を下げて挨拶したのだった。

この時期はウェアの選択が難しいのだが、今日の俺は長袖Tシャツの上に革ジャン。ジーパンの下には密かに、ヒートテックの股引を履いている。振り分けバッグには、薄手のフリースが入れてある。今日はあまり陽光が期待できないし、日光から霧降高原のあたりは標高が高いので、念のために持ってきたのだ。

利根川を渡ってすぐに国道354号を左折。暫く走って国道122号を右折。館林市から太田市を通過して桐生市に入った。
広沢高架橋の側道に入り、国道50号と分かれて進む。国道122号のこの先は、未体験ゾーンだ。桐生の市街地を抜けると、道は渡良瀬川ぞいの山道になってきた。とは言え交通量は以外に多い。

しばらく進むと国道122号の左側に、道の駅「くろほね・やまびこ」の看板があった。俺は駐車場にゼファー750を入れて停車した。

「くろほね・やまびこ」は、なんだか私営のドライブインみたいな道の駅だ。ここでトイレを済ませ、缶コーヒー休憩をとった。

長時間走っていたら、やはり段々寒くなってきた。なのでグローブを冬用のものと交換し、薄手のフリースを革ジャンの下に着込んで出発した。備えあれば憂い無し!さすがは俺だ。

道の駅「くろほね・ヤマビコ」を出て日光方面に進む。国道122号の右側には渡良瀬渓谷線が走り、その向こうには渡良瀬川が流れている。桐生市街から離れて行くと段々交通量が減ってきて、俺は穏やかなワインディングを気持ち良く走った。

すぐに草木湖に差し掛かり、右に草木ダムの駐車場があったので入ってみた。駐車場にはソロやグループのバイクが沢山停まっていた。俺は展望台に登り、草木湖の風景を眺めた。写真を数枚撮って展望台を降り、そして出発。駐車場には大勢のライダーが、何をするでもなくたむろしている。そんな中出発するライダー(俺)は、他のライダー達の注目を浴びている(ような気がする)。俺は若干緊張しながら発進し、緊張ゆえに運転がギクシャクし、出口でちょっとバランスを崩し、右足をテッテケしながら駐車場から走り去ったのだった。超はずかしい・・・

沢入トンネルを越えて群馬県から栃木県に入り、足尾トンネルを越えて走る。いまや道の右側に雄大な景色が広がり、交通量もだいぶ快適な感じになってきた。全長2,765mの日足トンネルを越えると、すぐに国道120号の交差点だ。これを左折するといろは坂を越えて中禅寺湖、右折すると東照宮を越えて宇都宮方面。俺は右折ラインに入り、先頭で信号が青に変わるのを待った。まだ7時台だというのに、いろは坂方面は既に混雑していた。国道120号の宇都宮方面から来た車が、低速で交差点を通過して中禅寺湖方面に進んでいく。見ると、ほとんどの車が多府県ナンバーだ。テレビのニュースで、日光の奥の方は紅葉が始まったと言っていたので、紅葉見物なのかも知れない。

車の列にならんでW650が進んで来て、交差点に差し掛かった。低速で中禅寺湖方面に進みながら、W650のライダーが俺の方を見た。オープンフェースのヘルメットを被ったライダーの顔が「あっ!」と言う形になったかと思うと、左手をあげて俺に向かって振った。誰だ?あの人・・・「あっ!」
俺の表情もフルフェイスの中で「あっ!」っていう形になった(多分)。今日の明け方、道の駅「ごか」で、あとから入って来たライダーだ。会話はしなかったが、お互いにペコっと頭を下げて挨拶した、あのW650乗りの人だ。青いメットにグレーのジャケット、間違いない。多分国道4号と国道119号を通って来たのだろう。俺は走り去って行くライダーの後ろ姿に向かって、あせって手を振った。ライダーは低速で進みながら、再び左手を高々と挙げて、手を振り返してくれたのだった。

信号が青になり、俺は国道120号を右折した。東照宮を越えて少し進み、県道169号を左折。霧降高原道路に入って行ったのだった。

山道を暫く登ると、道はやがて高原地帯に差し掛かり、道の両側は広々とした草原になる。所々に放牧されたう牛が数頭かたまっていて、道のすぐ側らの群れに至っては、モーモーモーモーうるさくてしょうがない。とは言え、開放的な風景と牧歌的な雰囲気。高原かくあるべしって感じだ。

霧降高原道路は、今回で2度目。近場の高原道路としては、すごーく気もちのいい場所なのだ。

大笹牧場で缶コーヒー休憩。
まだ時間が早いせいか、バイクは俺のゼファー750を含めて3台だけだ。

大笹牧場を後にして、急勾配のくねくね道を10km弱降りて行き、県道23号を左折。少し走ると、右側に「四季の湯」の看板があった。

午前9時30分。出発から206km走って本日の目的地「四季の湯」に到着。インターネットで調べたところによれば、「四季の湯」の営業時間は午前8時〜午後8時受付なので、もう入れるはずだ。

駐車場にゼファー750を停め、革ジャンと薄手のフリースを脱いで荷台にネットで括りつけた。振り分けバッグから入浴セット(タオル、バスタオル、洗面用具、ブラシ、下着が入った袋)を引っ張り出し、小脇に抱えて建物に入って行った。

受付のおじさんに500円払い、脱いだブーツをたたきに置いて入場。脱衣場で服を脱いでかごに放り込み、タオルを持って浴室に入って行った・・・・というより、ここは露天風呂だけで内湯がないので、脱衣場から露天風呂に出て行った。ちなみにここの脱衣場には鍵付きのロッカーがない。なので、貴重品は建物入り口の下駄箱の脇にある、貴重品用ロッカーに入れて置く必要がある。

露天風呂は空いていた、と言うより、俺の他に先客が一人いるだけだった。露天風呂から周りの山や自然が見渡せ、明るく開放的な雰囲気だ。俺は賭け湯をして温泉に浸かった。
長時間走行で、体が結構冷えている。寒くなってくると、この湯船につかる瞬間の気持ちよさといったら、もうなんつーか、自然に「うぇ゛〜〜」と声が出る感じだ。

黒部温泉の元湯「四季の湯」は露天風呂と、洗い場があるだけのこじんまりとした入浴施設だ。
温泉の湧出口敷地内にあり、源泉からそのまま湯船にかけ流しているらしくすごーくいい湯で、もちろん塩素臭はしない。
泉質はアルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性高温泉)で、疲労回復や冷え性、神経痛、関節痛、筋肉痛、運動麻痺、アトピー性皮膚炎などに効果があるらしい。

俺は満足して「四季の湯」の建物を出た。
ああ、気持ちよかった。気温が上がってきたようで、もはや股引や薄手のフリースは必要ない。それらのものを振り分けバッグに押し込み、革ジャンを羽織って出発。

県道23号を戻り、霧降高原道路の交差点を通過して暫く走り、国道121号に入った。川治温泉、鬼怒川温泉を越えて走る。国道121号沿いにはお土産屋さんがたくさんある。どんだけたまり漬本舗いっぱいあるんだよ!って感じだ。俺はそんなたまり漬け本舗の一つに入り、きゅうりの漬物と日光ゆばを購入した。そして出発。今市インターから日光宇都宮道路に乗り、宇都宮で東北自動車道に入ったのであった。

こんにちは、早川ビトです。

それはさて置き、大谷パーキングで休憩。
今日は朝食を食べていないので、ここで早めの昼食にするつもりだ。(むむむ、この流れは・・・)

昼食はかき揚げうどん!(やっぱりだあぁぁぁぁぁっ)
いやー、パーキングエリアのチープなかき揚げうどん!最高!

うどんを食べ、トイレを済ませて出発。まだ午前中なので、東北自動車道は空いていた。東北自動車道からそのまま首都高に入り、扇大橋で一般道に下りた。

午後12時35分。出発から390km走って無事に帰宅したのだった。


久しぶりの日帰り温泉ツーリングであった。「四季の湯」は質素でこじんまりとした入浴施設だが、お湯が良く、空いていて、料金も手軽なので気に入った。霧降高原道路と合わせてもう一度行ってみたい感じだ。

最近では、サービスエリアやパーキングエリアのかき揚げうどんを食べるためにツーリングしてるみたいになっちゃってるわけだが、たまには地場の名物とかも食べたいなーと、思ったりしないこともない。今度じっくり検討しよう。



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