2008年11月29日(土)、30日(日)
房総キャンプツーリング

目的地 養老渓谷、大原オートキャンプイン
ルート
1日目 :  国道14号 → 県道24号 → 国道409号 → 丹原林道 → 音信山林道 → 万田野林道 → 県道81号 →
県道32号 → 国道465号 → 国道297号 → 国道128号 → 「大原オートキャプイン」
→ 国道128号 →「VILLA SPICAそとぼう」→ 国道128号 → キャンプ場(169km)
2日目 :  国道128号 → 県道30号 → 九十九里有料道路 → 東金九十九里有料道路 → 国道126号 →
千葉東金道路 → 京葉道路 → 国道14号(105km)
走行距離 270km

房総半島にはキャンプツーリングに適したキャンプ場があまりないわけだが、ツーリングマップルによれば、外房の「大原オートキャンプイン」にはバイク用の料金設定があるらしい。WEBで調べて見るとバイク用のサイトがあり、バイク1台で一人一泊\2,000。安くはない。しかしだ。俺の考えとしては、バイクの横にテントを張って、安心して一泊させてもらえるのだから高くはない。という訳で金曜日の昼休み、ウェザーニュースで土日の天気をチェックして予約の電話を入れたのだった。


5時起床。ソロキャンプ用に荷造りしたズタ袋や振り分けバッグをCB400SSに括り付け、6時10分に我が家を出発した。土手道から堀切を抜けて細かい道を走り次ぎ、市川橋の手前で国道14号に入った。

時刻は7時前。混んでるだろーなー、と思ったらやっぱり混んでた。俺はデジカメで写真を撮ったりしながら黙々と進んだ。カメラを首から掛けておくと、信号待ちで写真が撮れるから便利だ。

幕張インターを超えると片側一車線から片側二車線になり、急に流れがスムーズになった。俺はデニーズの駐車場にCB400SSを入れ、デニーズモーニングを食べてトイレを済ませたのだった。

食事を終えて駐車場で出発の準備をしていたら、排気音をベリベリ鳴らしながらビッグスクーターが駐車場に入って来た。ライダーは右の駐車スペースにスクーターを停めようとしてクィッと曲がった。いや、曲がろうとした。実際は曲がり損ねてヨタヨタッとなり、そして転倒した。ライダーは物凄い早さでスクーターを起こし、跨ったと思うや否や発進して駐車場を出て行った・・・・・一体何をしに来たのか・・・

蘇我の辺りで県道24号に入った。国道357号から国道16号を走るより、若干ショートカットになるかと思ったのだが、失敗だった。信号が多く、車の台数が多いので進むのに時間がかかった。

開店前のスーパーの駐車場にCB400SSを入れ、缶コーヒーを飲みながら一服。

自動販売機の前に脱いであるスニーカーが謎だ。

県道24号から国道409号を左折し、森のまきばオートキャンプ場の入り口を越えて少し走り、丹原林道に入った。

深い森の静寂を掻き分け、時折開ける展望を楽しみつつ、丹原林道、音信山林道、万田野林道を走り次いで進んだ。

大福山の展望台を越えて、養老渓谷方面に進む。このあたりの紅葉はこれからが見頃のようで、道に張り出したもみじの葉が美しいグラデーションを見せていた。大福山から養老渓谷方面はハイカーがたくさん歩いているので注意が必要だ。

養老渓谷付近はバイクを停める場所がないので、橋の上を走りながら渓谷を見下ろして通過。小湊鉄道の養老渓谷駅を超えて県道81号を左折したのだった。

すぐに県道32号を右折して5km程進み、道なりに国道465号に入った。国道465号で大原まで行き、キャンプ場に到着する予定でいたのだがまだ時間が早過ぎる。キャンプ場のチェックインは13時からで、今の時刻はまだ11時前だからだ。俺は国道297号を右折した。国道297号で勝浦まで行き、海岸線を北上してキャンプ場に向かうことにしたのだ。

俺は昼食を食べる店を探しながら走った。国道297号から国道128号を左折。少し走ると道の左側に食事処「あずま」っていう店があった。看板にお刺身定食とか、あじたたき定食って書いてある。ああ腹減った。

店の裏の駐車場にCB400SSを停め、ヘルメットとマップホルダーを持って店に入った。店内はお座敷席とカウンターだけだ。
俺は、「カウンター、いいですか?」と聞いてみた。座敷だとブーツを脱ぐのがめんどくさいからだ。
店員の女の人が「はい、いいですよ」と言った
俺はカウンターに座り、海鮮丼(1,350円だったと思う)を注文した。

ツーリングマップルで今後のルートを確認していると、海鮮丼が運ばれて来た。俺は醤油の小皿にわさびをたんまり盛り、刺身やらウニやらを浸して食べた。はっきし言ってガツガツ食った。味は普通だったが、腹が減っていたからだ。おしんこが無茶苦茶美味しかった。

店を出て少し走ると、国道128号は部原の辺りでオーシャンビューとなった。俺は無料駐車場にCB400SSを停め、海を眺めながらのんびりと食後の一服を楽しんだ。さっきの店には赤ちゃん連れのお客さんがいたので、タバコを遠慮しておいたのだ。

国道128号をさらに北上し、御宿を超えて大原に入った。そろそろこの辺右折だよなー、とか思いながら走ってたら、通り過ぎる瞬間に「大原オートキャンプイン」の看板発見。少し先のコンビニの駐車場でUターンして戻り、看板のある交差点を左折した。

午後1時10分。
出発から149km走って本日の宿営地「大原オートキャンプイン」に到着だ。

キャンプ場に入って行くとオーナーの女の人が出てきて、「予約の方ですか?」と言った。
「そうです。」俺は答えた。
俺は宿泊名簿?宿泊カード?に記入し、料金2,000円を支払った。オーナーは「今日はお一人なんですよ。寂しいですけど大丈夫ですか?」と言った。
俺は「あ、そうなんですか?一人きりは慣れてるので大丈夫です」と答えたが、これは真っ赤な嘘っぱちだ。こころの中では、げっ!また一人ぼっちだ!お化け出ませんよーに。と考えていたのだ。

指定された場所で設営していたら、オーナーが一輪車に積んだ薪を持って来て、「焚き火するなら使って下さい。」と言った。
「え!いいんですか?」俺一人の売り上げ2,000円の為に、水道を開けてトイレや炊事場の電気を点けて、挙句の果てに薪までサービスしてもらっちゃ、なんだか恐縮な感じだ。
「薪、これでたりますか?」
「充分です。どうもすみません。」俺はお礼を言い、ありがたく使わせてもらうことにした。

設営完了
缶コーヒーを飲みながら一服した後、キャンプ場のオーナーに日帰り入浴施設とスーパーの場所を教えてもらった。
オーバーパンツとウィンドストップインナーを脱いでテントの中に放り込み、風呂とショッピングに出掛けた。今日はそんなに寒くないし、いっぱい着込んでいると入浴施設の脱衣所で脱いだり着たりするのが鬱陶しいからだ。

キャンプ場を出て国道128号を茂原方面に少し進むと、キャンプ場のオーナーが言った通り茶色地にオレンジの文字で書かれた看板があったので右折。キャンプ場から10分で「VILLA SPICAそとぼう」に到着した。

「VILLA SPICAそとぼう」は公共の保養施設だったが、経営破たんしたかなにかで今は民間が経営を引き継いでいるらしい。日帰り入浴は本来750円のところ、今はサービス期間375円だ。お湯は普通の沸かし湯だと思うが、375円なら充分だ。

値段の割りに浴室は空いていた。入浴客は俺と先客の二人だけだった。風呂から上がって無料のマッサージ器で疲れをほぐした。

「VILLA SPICAそとぼう」の特筆すべき点は、ソフトドリンクやコーヒー飲み放題。そしてなんと、ソフトクリームが食べ放題だということだ。
民間の経営らしいが、375円でやっていけるのか。通常料金750円でも採算取れないのではないか。人事ながら心配だ。それはともかく、俺はありがたくりんごジュースを飲み、ソフトクリームを食べて「VILLA SPICAそとぼう」を後にしたのだった。

「VILLA SPICAそとぼう」から国道128号をさらに5分程走り、スーパー「レオ」で食材ショッピングだ。
玉ねぎ、ベーコン、大豆の水煮パック、さんまの蒲焼缶、トマトジュースを購入。スーパーからキャンプ場に向かい、コンビニでワイン、ウィスキー、ビール、明日の朝食用のパンを購入した。

午後4時過ぎにキャンプ場に帰着。家から持って来たジャッキーカルパスと、スーパーで買ったさんまの蒲焼缶をつまみにビールを飲み、コンパクトストーブVHSを組み立てて焚き火を開始した。キャンプ場のオーナーに感謝。

さて、本日の料理はチリビーンズだ。
コッフェルに細かく切ったベーコンを入れて炒め、ベーコンから油が出てきた所で千切りにした玉ねぎを入れて炒める。
玉ねぎがしんなりしてきたら大豆の水煮を入れて軽く炒めトマトジュースを注ぐ。
トマトジュースが沸騰したところで砂糖小さじ一杯、とコンソメキューブ一個、チリパウダー小さじ一杯を投入。
火を弱めて20分程煮込み、塩コショウで味を調えれば完成だ。

俺は、ワインを飲みながらチリビーンズを食べた。我ながら上出来だ。いや、相当美味い。って言うか、チリビーンズってこういう味だったのか。(食べたことないのかよ!)
食べたことはないが、西部劇っぽいから作ってみたかったのだ。

時刻は午後7時15分。チリビーンズを食べ終わり、ワインを飲み終わった。そろそろテントに入ろうかと考えているとオーナーがやって来た。
「よかったらどうぞ。お酒が進みますから飲みすぎないように」オーナーはそう言って、自分で作ったという沢庵の燻製を差し入れしてくれた。
「どうもありがとうございます」薪といい、沢庵の燻製といい、ありがたいことだ。
俺はコンパクトストーブVHSに新たに薪をくべ、沢庵の燻製をつまみにウィスキーのポケット瓶をちびちびと飲んだ。

オーナーの言ったことは紛れもない真実だった。沢庵の燻製は酒が進み、俺はあっと言う間にポケット瓶を空け、燻製を平らげた。今やアルコールが回り、ものすごーくいい気分になって来た。お化けでも、幽霊でもどーんと来いって感じだ。って嘘です。どうか来ないで下さい。

午後8時30分。炊事場に言って歯をみがき、トイレを済ましてテントの傍らに戻った。タバコに火をつけてゆっくり一服し、テントに入って寝袋に潜りこんだのだった。

携帯の目覚ましで5時起床。炊事場で歯を磨いて顔を洗った。朝食をとってコーヒーを飲み、東の空が白み始めるのを待った。

6時を過ぎたころ、空が大分明るくなってきた。俺はサイトの傍らの小道を歩いて、大原海岸に向かった。

キャンプ場から大原海岸まで、歩いて3分だ。俺はきれいな朝焼けを眺めながら、誰もいない海岸を散歩した。

サイトに戻って荷物を片付け、テントを収納袋に押し込んだ。薪の余りを灰捨て場の脇に戻し、ゴミを分別して捨てた。キャンプ場のオーナーに薪と燻製のお礼を言い、7時30分に「大原オートキャンプイン」を出発した。

国道128号を茂原方面に北上して県道30号の分岐を右接。県道30号から九十九里有料道路、別名波乗り道路に入った。

たまに対向車とすれ違うが、同一方向に走る車は前にも後ろにも全く見えない。本日も晴天。俺は九十九里浜沿いの有料道路を気持ちよく快走した。

九十九里有料道路から東金九十九里有料道路を走り、台方インターで一旦国道126号に降りて直進。東金インターから千葉東金道路に乗った。

野呂パーキングにCB400SSを停めて一服。トイレを済ませて出発し、千葉東ジャンクションで東京方面に進んだ。京葉道路を順調に走り、小松川で降りた。

午前9時30分。(早っ!)
「大原オートキャンプイン」を出発してから105km、昨日の朝我が家を出発してから270km走って無事に帰宅したのであった。


キャンプ場オーナーの薪や燻製といい、「VILLA SPICA外房」の無料マッサージ器、無料ソフトドリンク、そして無料ソフトクリームといい、サービス満点のツーリングであった。
一人っきりのキャンプにも大分慣れてきた。風が強くて夜中に何回か目を覚ましたが、おおむね快眠した。

そしてチリビーンズ!我ながら「また食べたい!」と思う味だった。ま、誰が作っても美味しいんだろうけど・・・・



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