2008年9月27日(土)、28日(日)
深まり行く秋、親族キャンプIN那須

目的地 鳥野目河川公園キャンプ場
ルート
1日目 :  環七 → 国道4号 → 国道352号 → 国道121号 → 国道119号 → 国道461号 → 県道30号 →
「鳥野目河川公園キャンプ場」 → 「那須山(お菓子の城)」 → 「スーパーダイユー」 →
キャンプ場(221km) 県道17号
2日目 :  キャンプ場 → 県道30号 → 国道4号 → 環七(171km)
走行距離 392km

北海道ツーリング以来、かみさんのオートバイ熱が急上昇している。この週末、かみさんは本来土曜日は仕事のはずだったので、俺は一人でキャンプツーリングに行くつもりで行き先を検討していた。
しかし平日のある日、仕事から帰って来たかみさんが俺に言った。
「土曜日休みとれたよ。どこ行こうか?」
「そ、そうか。」俺はおもむろに方針を変更し、まったり走れるルートときれいなキャンプ場の検討に移ったのだ。

で、那須だ。俺は以前から気になっていた鳥野目河川公園キャンプ場を予約し、4号バイパスはなるべく使わない方針でルートを検討した。4号バイパスはすいてると殺人的なスピードで流れるので、この時点ではかみさんの運転が不安だったのだ。俺は、WEBやツーリングマップルを駆使し、まったりルートを作成してキャンプ場付近の日帰り温泉と、スーパーの位置をチェックした。はっきし言って準備万端だ。

と思ってたら兄から携帯に電話が掛かってきた。曰く「明日浮島行くんだけど、一緒にどう?」
俺は言った。「いやー、明日は那須のキャンプ場予約しちゃったんだよ」
「あ、そうなのか。那須のなんてとこ?」
「鳥野目河川公園キャンプ場ってところ」
「そうかそうか、分かった」
電話を切って荷造りしていると、再び携帯の呼び出し音が鳴った。兄からだ。
「俺も予約した。管理事務所で○○って予約入ってます?って聞いたんだよ。お前、オートサイト予約したのかと思ったら、フリーサイトなのな!」
というわけでソロツーリングの予定が、何故か6月以来の親族キャンプとなったのである。


4時30分に携帯の目覚ましが鳴った。俺は布団を跳ね除けて起き上がり、歯を磨いて顔を洗った。居間に移動してノートパソコンを起動し、WEBで天気予報をチェックした。今日の関東地方は快晴、明日は晴れときどき曇りの予報。しかし空気は秋の気配濃厚らしく、実際、家の中でも結構冷える。こりゃきっちり着込まなきゃいかんな。

5時頃かみさんが起きてきて「おはよ〜」と言った。目はほとんど閉じているが口は開いていて、髪の毛は自由奔放に行きたい方向に飛び跳ねている。半分寝ながら体だけは自動的に行動してるって感じだ。
俺は身支度を終え、かみさんが支度している間にCB400SSとビラーゴに荷物を積載した。かみさんの支度が完了し、我々夫婦は5時50分に自宅を出発したのであった。

環七から国道4号を左折して北上し、7時ちょうどくらいに道の駅「ごか」に到着。ここで兄夫婦と待ち合わせだ。バイク置き場には、ツーリングの待ち合わせと思われるバイクがたくさん止まっている。通りがかったおじさんが、BMWや大型の派手なバイクがいっぱい停まっているなかで、何故かかみさんのビラーゴをガン見していた。

本日の服装は、Tシャツ、厚手の長袖Tシャツの上に革ジャン。ジーンズの下にはもも引きをはいている。かみさんはTシャツ、長袖シャツ、フリースジャケットの上に革ジャン。そして厚手のタイツの上にジーンズだ。今日の関東地方は快晴のはずだが雲が多く、この服装でもここまで結構寒かった。我々夫婦は自動販売機で暖かい缶コーヒーを買い、休憩しながら兄夫婦の到着を待った。

7時30分。例によって重低音を響かせながら、兄夫婦のソフテイルとファットボーイが到着した。

ツーリングマップルを見ながらルートを協議して、道の駅を出発。利根川手前のセルフスタンドでハーレー2台に給油して、国道4号を北上したのだった。

国道4号から国道352号を左折。我々はコンビニの駐車場にバイクを入れ、トイレ休憩と朝食をとった。俺は肉まん、かみさんはあんまんだ。ほかほかでおいしかった。(どうでもいいよ)

北関東自動車道と東北自動車道を超えると、東武日光線の楡木駅のあたりで国道352号は国道293号と合流し、しばらく走るといつの間にか国道121号になってるし、どこからどこまで国道352号なのかよく分からない。ともあれ、我々は国道121号を北上し、昼なお暗い杉並木を走り抜けた。

国道121号から国道119号を右折したかったのだが、右折禁止だ。しょうがないから左折してすぐの信号を右折。Uターンして国道119号を左折して少し走り、国道461号を左折した。実際のところUターンした道を真っ直ぐ行けば結局国道461号に出るのだが、そのことに後から地図を見ていて気付いたのは内緒だ。

目的地の鳥野目河川公園キャンプ場まで、国道4号を真っ直ぐ行ったほうが全然早いはずだが、4号バイパスは面白くないし、流れが速いのでかみさんには危険だと判断して3桁国道を走りついでみた。俺の思惑は的中し、我々は交通量が少なくて変化のある道をまったりと走った。

大渡橋で鬼怒川を渡り、新槐橋を渡って荒川を超え、矢板のあたりで県道30号を左折。行く手に塩原や那須の山々が姿を現し、一気にいい景色になってきた。我々は路肩にCB400SSとビラーゴ、そしてハーレー2台を停車し、小休止して写真を撮った。

県道30号と国道400号の交差点にあるガソリンスタンドで、CB400SSとビラーゴに給油。スタンドのおじさんにかみさんが聞いたところによると、今日は福島で大規模なミーティングがあるらしく、朝からバイクがたくさん給油しに来ているという。国道4号といい県道30号といい、キャンプ道具を積んだバイクがいっぱい走ってるなーと思ったら、どうやらそういうことらしい。

給油を終えて国道400号を左に出て、すぐのところにある道の駅「湯の香塩原」に入った。我々は駐車場にバイクを停めてレストランに向かった。兄夫婦はなんたらセット(名前忘れた。1,100円)、我々夫婦はかんたらセット(名前忘れた。1,200円)を食べた。100円勝った。(なんの勝負だよ)

食事を終えて我々夫婦は売店に行き、バニラソフトクリームを食べた。ミルクの味が濃厚でうまい。ここの売店には何故か、巨大なウルトラマンとバルタン星人とドナルドダックの置物が置いてある。この組み合わせにどんな意味があるのか全くの謎だし、ウルトラマンの置物は栄養失調みたいで残念な感じだ。

道の駅「湯の香しおばら」から県道30号に戻って北上。牧場や田んぼの中の気持ちのいい、しかし牛くさい道を走った。しばらく走ると右側に、キャンプ場の案内があったので右折。ぶなや白樺の明るい森の中の道を走り、キャンプ場の案内板にしたがって進んだ。

13時40分。
出発から199km走って本日の宿営地、「鳥野目河川公園キャンプ場」に到着だ。

俺と兄は管理事務所に行ってフリーサイトの料金、テント一張り2,000円をそれぞれ払ってキャンプ場に入場した。我々は広い公園内の通路を徐行で進んだ。二箇所にあるフリーサイトを両方吟味し、手前にある広い方のフリーサイトに設営することに決定した。水場は遠いがトイレは近いし、駐車場のすぐ脇がサイトなので荷物の運搬が楽だ。

設営完了。
とりあえず一服だ。我々はきれいなキャンプ場に満足しながら、少しの間寛いだのであった。

さて、温泉だ。
キャンプ場を出て細かい道を走り、りんどう大橋を渡って突き当たりを右折。県道17号を那須インター方面に少し走り、日帰り温泉施設「那須山」に到着した。那須山の料金は大人一人1,200円。我々はキャンプ場でもらった割引券を渡し、一人1,100円払って入場した。

時間のせいか料金のせいか、アクセスのいい観光地にあるにも関わらず場内は空いていた。俺は洗い場でかけ湯をして、青森ヒバや檜の内風呂にのんびり浸かった。ぬめりがあってやわらかい感じのいい湯だ。バイク走行が寒かったので、気持ちいい。

那須山の建物は浴場や玄関ホールに築100年以上の民家の梁や柱が使われていて、重厚ないい雰囲気だ。料金が高いだけあって、サービスや施設にはお金をかけている感じだ。浴場には内風呂、露天風呂、サウナがあり100%源泉かけ流し。泉質はナトリウム塩化物泉(弱アルカリ性高温泉)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、婦人病、美肌効果、慢性消化器病、殺菌効果、疲労回復などに効果があるらしい。

日帰り温泉施設「那須山」と同じ敷地には、お菓子の城、お花の城、いちごの森といった施設といういか、お店がある。
かみさんはお菓子の城で、小売のお菓子を数種類購入していた。

温泉とお菓子の城を後にして県道17号を戻り、りんどう大橋を渡ってしばらく走り、県道369号を左折。県道369号沿いのホームセンター、カンセキで薪三束と着火剤と鉈を購入。少し先のスーパー・ダイユーで今日の夕食と明日の朝食の買い物をした。

もやし、牛肉、ソーセージ、カップスープ、キムチ(かみさんのリクエスト)、お菓子(これまたかみさんのリクエストだ。っていうかまたお菓子かよ)、焼肉のたれ、ビール、ウィスキーの水割り缶、日本酒、牛乳、等購入。那須牛が売ってたら買いたかったのだが、売ってなかった。残念だ。兄夫婦は例によってステーキ肉やらなにやら大量に(ダンボール一箱分)調達していた。

キャンプ場に戻るころには既に日が落ちかかっていた。昼間強かった風は収まっているが、予想通りの寒さだ。我々は兄が持って来た炊き火台を使用して買って来た薪に火をつた。とりあえずビールを開けて乾杯し、夕食の支度を開始した。

まずお湯を沸かしてカップスープを作った。かみさんはコーンスープ、俺はホワイトシチューだ。一口飲んで、俺は感動した。なんで単なる粉にお湯を入れるだけで、こんなに美味しくなるのか。まったく、世の中どうなってるのだ。(反応が変だろ)
続いてフライパンをバーナーにかけてサラダ油を熱し、もやし、牛肉、ソーセージを焼いて焼肉のたれで食べた。スープを飲み、焼肉を食べ、酒を飲み、くだらない冗談にゲラゲラ笑ったりしているうちに時間が過ぎた。我々は夕食の後片付けをして、テントに入って就寝したのだった。

5時にセットしておいた携帯の目覚ましが何故か鳴らずに、5時30分に自然に目が覚めた。あぶないあぶない。俺はかみさんを起こし、寝袋やマットを収納袋にしまってテントの外に出た。兄夫婦は既に起きている。俺はトイレに行き、歯を磨いて冷水で顔を洗った。シャキッとしていい気分だ。

コーヒーを沸かし、昨日スーパーで買ったパンを食べて一服して撤収作業を開始した。我々夫婦も兄夫婦も嵐のように働いた。

後から撤収を開始したソロキャンパーが、キャンプ道具を無造作に車の荷台に放り込み、あっと言う間に出発して行った。ちょっとうらやましい。

撤収作業完了。
ゴミを分別して捨て、管理事務所にテントに括る札を返して8時15分にキャンプ場を出発した。

キャンプ場から県道30号に向かう道を暫く4台一緒に走り、途中で兄夫婦は東北自動車道の那須インターに向けて右折していった。我々夫婦は左手を挙げ、兄夫婦はクラクションを鳴らしてそれぞれの道に進んだ。我々夫婦は直進して少し走り、県道30号を左折して矢板方面に南下したのだった。

栃木県の県道30号は、俺のお気に入りの道の一つだ。我々夫婦は朝の県道30号をトコトコと進んだ。

この土日は本当に寒い。我々夫婦はコンビニに入り暖かい缶コーヒーを飲んで休憩した。さ、一気に帰るぞ!

帰りのルートどうしようかなー、と考えていたのだが昨日のかみさんの運転をみるかぎり、大丈夫だという見解に達した。我々夫婦は矢板のあたりで県道30号から国道4号に出て、4号バイパスをガンガン走った。反対車線には異常な台数のバイクが走っていた。ツインリンクもてぎで行われている、モトGPでも見に行くのかもしれない。

県道30号のコンビニから小山まで一気に走り、セルフスタンドに入って給油。給油を終え、我々夫婦は缶コーヒーを飲みながら休憩した。このスタンドの休憩所は何故か西部劇に出てくる酒場のような内装になっていて、壁には荒野の7人のユル・ブリンナーとか、夕日のガンマンのクリント・イーストウッドとかの写真が飾られている。俺は荒野を旅する流れ者のような気分にひたりながら缶コーヒーを飲んだのであった。

スタンドを出て国道4号をさらに南下。茨城県から埼玉県に入り、我々夫婦は容赦なく進んだ。(だからわかんねーよ)

午後12時30分。鳥野目河川公園キャンプ場を出てから171km、昨日の朝自宅を出発してから392km走って無事帰宅したのであった。


期せずして6月以来の親族キャンプとなった訳だが、今回も楽しいひと時を過ごした。どうも兄貴と一緒にいると子供の頃の自分に戻るようだ。

鳥野目河川公園キャンプ場は、よく管理された快適なキャンプ場だ。トイレも水場もすごーくきれいだし、スタッフはみんな感じが良かった。このキャンプ場は、混雑期以外ならオートサイトよりフリーサイトの方がお勧めだ。池の傍らの気持ちのいい場所にテントを晴れるし、駐車場が近いので場所によってはほぼオートキャンプと変わらないキャンプができるからだ。



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