2008年7月5日(土)、6日(日)
梅雨の晴れ間のソロキャンプIN大沼湖畔

目的地 赤城道路、大沼湖畔
ルート
1日目 :  国道122号 → 国道50号 → 国道353号 → 県道4号 → 「大沼湖畔」 → 県道4号 → 国道353号 →
「見晴らしの湯 ふれあい館」 → 国道353号 → 県道4号 → 「大沼湖畔」(184km)
2日目 :  県道4号 → 国道50号 → 国道17号 → 環八 → 国道122号 (135km)
走行距離 319km

一ヶ月ぶりのツーリングだ。かみさんも行きたそうにしていたが、今週の土曜日は仕事なのでお留守番だ。この週末、かみさんには録画したヘキサゴンでも見ながら、馬鹿笑いして過ごしてもらうことにして、俺はソロでキャンプツーリングに行くことにした。

俺は近場を検討し、まだ行ったことがない赤城山を目的地に定めた。赤城山のワインディングを走り抜け、温泉に入って、大沼湖畔の無料キャンプ場でキャンプしようって寸法だ。雨、降りませんように・・・


5時に起床し、インターネットで天気予報をチェックした。群馬県の南部は今日も明日も曇り後雨。微妙な感じだが、走行中や設営・撤収のときは降られないだろう。と、希望的観測のもと、予定どおり出発することにした。

昨夜に準備して玄関に置いておいた荷物をバイクに括り付け、6時40分に自宅を出発した。セルフスタンドで、本日大特価175円のガソリン(高っ)でタンクを満タンにし、国道122号を北上したのだった。

出発から1時間20分程走り、蓮田の辺りのコンビニでトイレ休憩。今日は朝から日差しが強く、走ってると快適だがバイクを停めると、とたんにムアッってなる。日が高くなったらかなり暑くなりそうだ。

コンビニに入って、キャンプ用の歯磨き粉を、前回のキャンプで使いきったことを思い出し、お出かけ歯磨きセットを購入。チキンカツサンドとコーヒーを買って駐車場で食べ、一服して出発した。

利根川手前の道の駅はにゅうで2度目のトイレ休憩を取り、昭和橋を渡って群馬県に入った。国道50号を左折して暫く走り、脇の農道にそれてCB400SSを停車した。ツーリングマップルでこの後のルートを確認し、さっき道の駅で買った、がぶ飲みミルクコーヒーを飲みながら一服。

それにしてもだ。停車するとものすごく暑い。関東甲信越の梅雨明けはまだ先になりそうだが、今日はほとんど真夏だ。湿度が高いようで、空気がもあ〜〜ってしていて不快だ。群馬県に海があったら飛び込みたい気分だ。

炎天下の国道50号をしばらく走り、広沢高架橋の側道から国道50号と国道122号の分岐を右に入って国道122号を進んだ。東武桐生線のあかぎ駅の近くのベイシアの駐車場に俺はCB400SSを入れた。時刻は10時30分。夕飯の買い物にはまだ早いが、ここで買い物を済ませることにした。俺が調べた限りでは、この後、スーパーはなさそうだからだ。俺は初めての場所でキャンプするときには、事前に最寄のスーパーを調べることにしている。キャンプ場とスーパー、そして日帰り温泉施設の位置関係は、俺にとって大きな関心事なのだ。

バイクを駐車場に停めてエンジンを停止し、グローブとメットをはずしてミラーにかけた。バイクから降りてウィンドブレーカーを脱ぎ、荷物のネットに突っ込んでスーパーの入り口まで歩いた。たったそれだけの行動で汗がにじみ出てきた。店内に入り、冷凍陳列棚の前でしばらく涼んでからショッピングを開始した。厚切りベーコンの真空パック。もやし、キャベツ、ピーマンが入った野菜のパック、ビーフジャーキー、そしてお約束のさんまの蒲焼缶を購入。夕食までにはだいぶ時間があるし、外は真夏のような気温なので、なるべく痛みにくいものをチョイスしたのだ。

スーパーを出て、国道122号の案内板に従って右折し、すぐに左折して国道353号に入った。そろそろ腹が減ってきたが、国道353号のこのあたりには店がない。CB400SSを停めてツーリングマップルをチェックしてみると、この先に「グリーンフラワー牧場」っていうのがあることが分かった。よし、そこで食事しよう。って訳でグリーンフラワー牧場に到着し、食堂でざるそば(450円)を食べたのだった。

食事を終えて喫煙所で一服した。近くにポニー(だと思う)の柵があったので行ってみた。ポニー(だと思う)は、前方の一点を凝視し、全く動かずに柵の中に行儀良く立っていた。俺は近くまで行って写真を撮った。何枚か撮影したが、その間も微動だにしなかった。そもそもこいつは生きてるのか?或いは、立ったまま眠ってんじゃないのか?俺はカメラをウエストバッグに仕舞って、パンッ!と両手を打ち鳴らして見た。すると、ポニー(だと思う)の耳がピクッとなって、目玉が一瞬ギョロッと動いた。おおーっ!生きてる。俺はもう一度両手を鳴らした。パンッ!!また耳がピクってなって、今度は鼻がすこしフンッってなった。そして目玉が動き、明らかに俺の方をちょっと見て、すぐにまた前方に視線を移した。おおーーーっ!!意識してる意識してる!
おれは、なんとなく満足した・・・・・さ、行こ。(なにやってんだよ)

グリーンフラワー牧場から少し走り、県道4号を右折した。この道は赤城道路と呼ばれていて、もはや行程は赤城山に差し掛かっている。この道にはバイクがたくさん走っていて、たまに後ろからリッタークラスのスポーツバイクがすごい勢いで走って来るので、そのたびに俺は左に寄って道を譲った。みんな左手を上げて、挨拶しながら追い越して行く。なんとなくいい気分だ。

暫く進むと、勾配がきつくなってきて、カーブが連続するようになってきた。俺は濃い緑と草木の香りに囲まれたワインディングを登って行った。赤城道路は走りやすいし、登るにつれ展望も良くなるので気持ちがいい。

県道4号をほとんど登りきり、白樺牧場手前の道端にCB400SSを停めて一服。広々としていて気持ちのいい場所だ。一服している間にも、目の前をバイクが何台も走りすぎて行った。

白樺牧場を越えると道はすぐにT字路に突き当たる。T字路左折し、細かい道を右に入って大沼沿いの道を進んだ。

12時30分。
出発から143km走って本日の宿営地、赤城山大沼湖畔の無料キャンプ場に到着だ。

このキャンプ場はテントを張れる場所が限られていて、良さそうな場所は全て、既に先客がテントを張っている。俺はバイクを降りてあちこち見て回った挙句、設営場所を決定した。バリバリ道端だ。

何はともあれ設営を完了し、道の駅羽生で買った、がぶ飲みミルクコーヒーの残りを飲みながら一服した。道端だろうがなんだろうが、バイクの脇にテントを張って、野営の準備が整のうと、なんか落ち着いちゃうから不思議だ。さてと、風呂でも入りに行くか。

県道4号で山道を降りて国道353号を右折し、少し走ると右側に「見晴らしの湯 ふれあい館」の看板が見えた。大沼湖畔のキャンプ場から、車やバイクで20分位の距離だ。俺は駐輪場にCB400SSを停め、受付で料金500円を払って入場した。

脱衣所で服とウエストバッグをロッカー(100円戻ってこない)に押し込んで、浴室に入っていった。俺のインターネット事前調査によれば、休日の午後は猿のイモ洗い状態だと書いてあったので、混雑を覚悟してたのだが、予想に反して浴室はガラガラだった。うれしい誤算だ。俺は体と頭を洗い、熱めの湯に浸かったのだった。

見晴らしの湯ふれあい館には、広い内湯、しょぼめの露天風呂、小さい泡風呂(ジャグジー?)、サウナがある。泉質はナトリウム・カルシウム・塩化物温泉(中性高張性高温泉)で、関節痛、五十肩、運動麻痺、打ち身、外傷、消化器病などにに効果があるらしい。

俺は風呂から上がり、休憩所で汗がひくのを待ってふれあい館をあとにした。キャンプ場への帰り道、国道353号から県道4号に入ってすぐ左側にあるコンビニに寄って、缶ビール、日本酒、ウィスキーを購入。そのすぐ先のガソリンスタンドで給油して、キャンプ場に戻ったのであった。

キャンプ場に戻ると、西の方から雲が広がってきて、なんとなくいやな雰囲気だ。俺は前室に置いた荷物を整理して、濡らしたくないものは全てインナーテントに放り込んだ。降るかどうかは定かでないが、これで一安心。雨でもやりでもドーンと来いっ!って感じだ。

さ、落ち着いてビール飲も!って思ってたら、林の中にテントを張っているお年寄りのキャンパーが近づいて来て、「今日はここで泊まるの?」と言った。俺は「はい」と答えた。
「この場所は雨降ると、池になるよ」
「えっ!ほんとですか?」あらためて見回すと、なるほど回りからは低くなっていて、いかにも水が流れ込んできそうな場所だ。
「あっちの方がまだいいよ」お年寄りはそういって、先ほどまで車が止まっていた、10メートルほど離れた場所を指で示した。
「そうですか。じゃあっちに移動します。ありがとうございます。」俺はお礼を言い、おとしよりは「その方がいいや」と言って自分のテントに戻って言った。この、常連らしいお年よりは、わざわざそのことを知らせに来てくれたのだ。

俺はバイクを押して新しい設営場所に移動した。インナーテントに放り込んだ濡らしたくない荷物を再び出して、ずた袋に押し込み、その他の荷物と一緒に新しい設営場所に運んだ。テントのペグを全て抜き、新しい設営場所までずりずりと移動した。別に好きでやってるわけではないが、テントをずりずりと移動する頻度が高い。

雨が降っても安全だと思える場所にテントを移動し、あらためてビールのプルリングを引きあけた。林の中のお年寄りキャンパーに感謝。さ、今度こそまったりタイムのスタートだ。俺は前室にあぐらをかいて大沼の景色を眺めながら、ビーフジャーキーをつまみにビールを喉に流し込んだ。若干ぬるくなっているとはいうものの、まあ、許容範囲だ。

ビールを飲み終え、コーヒーを飲みながら少し読書をした。設営場所がバリバリ道端なので、車がうるさいかな、と危惧したがそれは杞憂に終わった。夕方になってからは、ばったりと車の通行が途絶えたからだ。このあたりは確か標高1,400m位。涼しい風が吹いていて、すごしやすい

午後5時を過ぎ、俺は日本酒を飲みながら、夕食の支度に取り掛かった。ずた袋から100円ショップで買ったフライパンを引っ張り出し、ストーブにかけてオリーブオイルをたらした。さっきスーパーで買ったミックス野菜と、厚切りベーコンを炒め、クレージーソルトをふりかけた。これとビーフジャーキーの残り、そしてさんまの蒲焼缶をつまみに山田錦をラッパ飲みした。おれは時間を掛けて飲み食いし、大沼湖畔のキャンプ場はゆっくりと夕闇に包まれていった。道端だろうがなんだろうが、幸せな感じだ。

日本酒を飲み終わり、残った野菜を入れて札幌一番味噌ラーメンを作って食べた。眠気が既に限界に達していて、俺は半ば眠りながら根性でラーメンを食べ終わり、歯を磨いてテントに入った。そして寝袋にもぐりこんだのだった。

携帯電話の目覚ましで4時30分に起きた。テントの中を片付けて外に出てみると、あたりは深い霧につつまれていた。夜遅くに到着したと思われる若者4人のバイクグループが、バイクに渡した屋根代わりのブルーシートと、寝袋だけで野宿していた。あたりには、目で水滴を確認できるほど濃厚な霧が漂っているので、彼らの寝袋はじっとりと湿っているはずだ。とはいうものの、昨晩雨が降らなかったことは、彼らにとって大きな幸運だったに違いない。それというのも、彼らが寝ている場所は、雨が降ったら池になるはずの場所だからだ。

俺は歯をみがいて顔を洗い、コーヒーを沸かして昨日コンビニで買ったクロワッサンを食べた。霧の大沼湖畔を少し散歩し、テントに戻って一服してから撤収を開始した。バイクグループも起きたようで、「やばい!これ超濡れてる!」とか言いながらげらげら笑っていた。

朝6時40分撤収完了。昨日のお年寄りにお礼を言って、キャンプ場を出発した。バイクグループの傍らを通過するとき、グループの一人がこちらを向いてペコッと頭を下げたので、俺もペコッと頭を下げて挨拶した。

湖畔を少し進むと、徐々に霧が晴れてきて、今日も暑くなりそうな太陽が顔を出している。見渡してみると、キャンプ場のあたりが一番霧が深いようだ。

俺は湖畔から県道4号に出て、前橋方面に進んだ。
朝の赤城道路!
森の緑が朝の太陽に輝き、あたりには清らかな空気が充満している。誰もいない朝のワインディングを 、俺はのんびり走った。早朝の山道は、やっぱ最高だ!

赤城道路を下りきり、国道353号を越えて引き続き県道4号を走った。道は赤城山から前橋方面に向けて、ゆるい下り坂が続いている。前橋市街に入って国道50号を左折、暫く走って国道17号(上武道路)を右折した。上武道路は市街地を通らず、信号が少ないのでいいペースで距離を稼いだ。

新上武大橋を渡って深谷バイパスと合流。この辺は国道17号がいっぱいあって、訳がわからない。途中コンビニによってトイレを済ませ、缶コーヒーを飲みながら一服した。鴻巣あたりから車が増えてきたが、時間が早いので渋滞はしなかった。国道16号から新大宮バイパスを走り、環八を左折してそのまま国道122号に入った。

午前10時10分キャンプ場を出発してから135km、昨日の朝自宅を出発してから319km走って、無事帰宅したのであった。


大沼湖畔の無料キャンプ場は、湖畔道路沿いのこじんまりとしたキャンプ場だ。結構人気があるようで、シーズン中は早目に到着しないとすぐ場所が埋まってしまうらしい。(親切なお年寄りのキャンパー談)
水際のキャンプ場なのでしょうがないと思うが、いかんせん虫が多かった。夕方には小さな羽虫がそこここで大量発生していた。蚊取り線香を2本焚いていたせいか、俺のテントの回りには寄ってこなかった。ああ良かった。

朝の赤城道路は最高だった。早朝、だれもいない山道をのんびり走るのは、すごーくいい気分だ。癖になりそうだ。っていうかもうなってたりして・・・・



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