2008年6月7日(土)、8日(日)
梅雨の晴れ間の親族キャンプIN成田ゆめ牧場

目的地 成田ゆめ牧場ファミリーキャンプ場
ルート
1日目 :  環七 → 国道6号 → 国道464号 → 県道4号 → 国道356号 → 県道63号 → 成田ゆめ牧場
2日目 :  県道63号 → 県道79号 → 国道51号 国道464号 → 国道6号 → 環七
走行距離 176km

かみさんがV-STARを買ってから3週間経った。6月になり、関東地方は去年より20日も早く入梅したとはいうものの、今週末の土日はそこそこいい天気になるようだ。かみさんは、週末毎に近所を走り回ってトレーニングを重ね、いまだ小回りするときのテケテケはあるが、V-STARの運転にもだいぶ慣れてきた。

そこでだ。我々夫婦はこの週末、近場のキャンプ場に行ってみることにした。我が家から80km前後で到着可能な、成田ゆめ牧場ファミリーキャンプ場を目的地とし、兄夫婦に「一緒にどう?」と打診した。

かくして今週の土日は、我々夫婦と兄夫婦、バイク4台で親族キャンプ開催の運びとなった。我々夫婦は6時に起床し、のんびりと支度をした。目的地が近いのであせる必要がないのだ。ノーマルのV-STARには荷物を載せにくいので、ほとんどの荷物をCB400SSに積載し、7時20分に出発した。さ、のんびりいきましょ。


環七のセルフスタンドでCB400SSに給油し、国道6号を左折。通勤時間なので道が混雑しているが、のんびりと進んだ。

我々夫婦は、金町のマクドナルドの駐車場にバイクを入れ、時間を掛けて朝食をとった。時刻は朝8時。すでに日差しが強い。今日は暑い一日になりそうだ。

松戸隧道の手前の松戸隧道っていう交差点(ややこしい説明だな)を右折。国道464号に入った。車が多く、せまい片側1車線なので流れが悪い。新鎌ヶ谷を越えて北総鉄道沿いの片側2車線道路になってからは流れがスムーズになり、我々夫婦は快適に進んだ。

千葉ニュータウンの巨大ショッピングセンター群を超え、県道4号を左折。左折してすぐにコンビニがあったのでトイレ休憩。缶コーヒーを買って駐車場で飲みながら一服した。

県道4号から国道356号を右折し、利根水郷ラインを走った。この道は車の流れが速い。あとからかみさんに聞いたところによると、結構怖かったようだ。長豊橋の手前では毎度の渋滞。ここの渋滞は、止まるでもなく、流れるでもなく、とろとろ運転が延々と続くので疲れる。バイクは皆、脇をすり抜けていたが、我々夫婦は我慢して進んだ。一度かみさんが、超低速で進む俺の脇を追い越して俺の前に出た。俺はその姿に圧倒された。それというのも、ものすごい勢いで両足をテケテケしながら追い越して行ったからだ。

長豊橋手前の渋滞を越え、常総大橋の信号を右折して県道63号に入った。我々夫婦は道端にバイクを停め、ツーリングマップルで道順の最終チェックを行った。もはや目的地まで、ほんのわずかだ。

午前10時45分。出発から76km走って、成田ゆめ牧場ファミリーキャンプ場に到着だ。

成田ゆめ牧場ファミリーキャンプ場は、大人一人1,800円と、バイク一台400円。高いが、広々として、きれいなキャンプ場だ。我々夫婦はゆめ牧場に一日何回でも入場できる、キャンプ場利用者用優待券(一人800円)も合わせて購入した。昼飯は牧場内のレストランで食べるつもりだからだ。

このキャンプ場は9時からチェックインできるので、すでに場内には多くのテントが張られている。我々夫婦は広いキャンプ場内の何処に設営するか検討し、管理棟や水場、トイレから離れていて不便だが空いているという、Eサイトにバイクで移動した。俺はバイクを停めてEサイトの地に降り立ち、腰に左手を当てて、右手を上げた。そして高らかに宣言した。「この地を幕営地とする!」(あたまだいじょぶか?)

一方かみさんは俺がカメラを向けると、バイクのステップに片足をかけ、さながらマドロスさんのようにニヒルなポーズをとった。このポーズにどんな意図が含まれているのかは分からない。(あ、あほ夫婦だ・・・)

兄夫婦もそろそろ到着するはずだ。我々夫婦は設営を開始した。「お兄さん達、着いたら携帯に電話かかってくるの?」っていうかみさんの質問に、俺は「いや、その必要はない」と答えた。ハーレー2台が到着したら、音で分かるはずだからだ。

はたして、その通りだった。ステイシーを張り、椅子やテーブルを出していると、毎度おなじみの重低音が聞こえてきた。少しすると木々の間に見える、管理棟の前の道に兄夫婦の駆るハーレー2台が姿を現した。俺は飛び跳ねながら狂ったように手を振った。しかし兄夫婦は気が付かない。俺はしかたなく、管理棟の方に歩いて迎えにいったのだった。

道が混んでいたらしく、11時到着予定から1時間遅れて兄夫婦は到着し、ハーレー2台に満載された荷物を降ろして設営を開始した。

テントを組み立てているとき、ねーさんが「チャラララララ〜がないよ」と言い出した。兄夫婦のいう「チャラララララ〜」とは、どうやらテントのフレームのことらしい。このチャラララララ〜にはメロディーがついていて、音楽を文章で説明するのは難しいのだが、よくマジシャンがBGMに使用する、チャラララララ〜、チャラララララ〜ララ〜、チャラララララ〜ララ〜ララ〜ララ〜っていう例のあれだ。(わからんわ!)
とにかく、フレームを長くするしぐさがマジシャンぽいからチャラララララ〜と呼んでるらしいのだ。どうも今回のキャンプは、あほ夫婦対決の様相を呈してきた。

兄夫婦は、自分達の荷物をひっかき回してチャラララララ〜を発見し、どうにかテントを張り終えたのだった。

設営完了。
今日は暑いかと思いきや、木々に囲まれたキャンプ場は、さわやかな風が通りぬけてちょうどいい気温だ。現時点でEサイトには、遠くの方に設営している一組と、我々だけ。広々としていい感じだ。

設営を終えて一休みして、食事に出掛けた。キャンプ場から数百メートル離れた成田ゆめ牧場にバイクで移動し、キャンプ場利用者の優待券で入場した。いくつかあるレストランのうちの一つに入り、ねーさんとかみさんはハンバーグセット、俺はウィンナーカレーを注文した。兄は牛肉がのったどんぶりを注文し、運ばれてくるなり超高速で平らげた。俺はウィンナーカレーを食べ終え、かみさんのハンバーグセットも少しもらって食べた。カレーもハンバーグもまあ普通だった。

食事を終え、ソフトクリームを食べながら、お土産屋さんを覘いたりしてぶらぶらした。兄は卵焼きアイスを買って食べた。本当に卵焼きの食感と味がするらしい。(気持ち悪っ!)

我々は成田ゆめ牧場を出て、今日の夕食と明日の朝食の買出しに向かうことにした。スーパーの場所はキャンプ場の受付で確認してある。県道63号を常総大橋方向に向かい、県道79号を左折するとすぐ右側にサカエっていうスーパーがあった。キャンプ場から車やバイクで10分程の距離だ。

さんまの蒲焼缶、ビーフジャーキー、サラスパ、混ぜるだけのペペロンチーノとたらこスパゲッティを購入した。このスーパーには酒がないので、帰りに県道63号沿いのコンビニに寄り、アルコール類やおにぎりを買った。兄夫婦はスーパーとコンビニで、なんだそりゃーっ!っていうくらい大量になにやら購入していた。

一旦キャンプ場に戻って食材を降ろし、我々夫婦は再びゆめ牧場に向かった。一日に何回でも使えるキャンプ場利用者用の優待券で入場し、売店でガーリックウィンナー、角切りベーコン、食パンを買ってキャンプ場に戻った。成田ゆめ牧場は「過激なミルクパン」っていうのが有名で、かみさんが欲しがっていたのだが、売ってなかった。残念だ。

キャンプ場に戻り、10分300円のシャワーを浴びた。ここのコインシャワーは設備が新しくてすごくきれいだ。シャワーの後、兄夫婦と俺はビール、かみさんは濃厚牛乳を売店で買い、管理棟のデッキで飲んだのだった。

Eサイトに戻ると、キャンパーが一組新たに到着して、設営を開始していた。この時点で夕方5時くらい。今日は恐らく、この広いEサイトを3組だけで使用することになりそうだ。さてと、のんびりタイムだ。シャワーを浴びてさっぱりしたので、夕方の風がすごーくいい気持ちだ。

兄はコールマンのスポーツスターでサトウのご飯を加熱している。ちなみに兄の兵式飯盒はサトウのご飯専用だ。俺はカップの日本酒を開け、飲みながら調理を開始した。フライパンにオリーブオイルを入れて良く熱し、ゆめ牧場の売店で買ったガーリックウィンナーを入れようとしたら、何故かかみさんが椅子ごと後ずさりした。フライパンにウィンナーを投入した瞬間、俺はかみさんの行動の意味を理解した。激しく油が跳ね、飛び散る油の少なくとも3粒が、俺の顔面を直撃した。・・・熱いよ・・・顔が・・・3箇所・・・・っていうか危ないって思ったら教えてくれよ、って話だ。

油を少し減らして、ウィンナーと角切りベーコンを炒めて食べた。昼に入ったゆめ牧場のレストランはあんまりうまくなかったけど、こちらは両方ともうまい。

続いて俺は、サラスパを茹でた。茹であがったサラスパを水を切って半分に分け、それぞれに混ぜるだけのペペロンチーノと、たらこスパゲッティをまぶした。これを4人で食べた。サラスパはコッヘルで茹でられるし、茹で時間が短いのでキャンプのときは便利だ。

日が落ち、だいぶ肌寒くなってきたので、管理棟で薪を買って来て、備え付けのU字溝で焚き火をすることにした。薪が生木でなかなか火がつかなかったが、管理棟のおにいさんが着火剤を持って来て火を着けてくれた。このキャンプ場のスタッフは、みな親切で感じがいい。

我々は焚き火を囲んで、酒を飲みながらノンビリと過ごした。隣のグループでは年配のおじさんが立ち上がり、何故か直立不動で童謡のふるさとを熱唱していた・・・。ある程度距離が離れていても、隣のグループ内に流れる微妙な空気が伝わって来るようだ。

カップの日本酒とウィスキーを飲み干してデーへーへーへーとなったころ、かみさんとねーさんがもう寝ると言ってテントに入った。俺と兄はテーブルや椅子をそれぞれのテントの前室にしまい、それぞれのテントに入った。俺は寝袋にもぐり込んでヘッドランプを消し、即効で深い眠り落ちたのである。

朝4時に俺の携帯とかみさんの携帯の目覚ましが連続して鳴り、我々夫婦は眼を覚ました。ちなみに、かみさんの目覚まし音は羞恥心だ。かみさんが表でコーヒーを沸かしている間に、俺はテントの中を片付けた。今日は午後から雨の予報なので、早めに出発して振られる前に家に帰りたい。俺は寝袋やインフレータブルマットを収納袋にしまい、細かいものをそれぞれスタッフバッグにしまってテントの外にでた。少しすると兄夫婦もテントから出てきた。

歯を磨いて顔を洗い、コーヒーを飲みながら昨日牧場の売店で買った食パンを、生でかじって朝食とした。当たり前だが、バターも付けずに生でかじっても、おいしくはない。兄夫婦に一枚あげ、「もう一枚食べない?」と聞いたら、「もういらない」と言われた。

我々は、暫くのんびりして片付けを開始した。片付けていると、なにやら冷たいものが、ぽつ、ぽつ、と手や頬にあたった。やべ、降って来た。さっさと片付けて帰りましょう。

撤収完了。
幸い先ほどのぽつぽつは今のところ止んでいる。このまま家までもちますように・・・・
ゴミを収集所で分別して捨て、朝7時にキャンプ場を出発。キャンプ場の出口で兄夫婦は右に、我々夫婦は左に分かれたのだった。

県道63号を往路とは逆に進み、県道79号を左折。暫く走って国道51号を右折した。国道51号を走っていると、ジャンボ旅客機が思いがけない低空を、思いがけない大きさで前方を横切った。成田空港に着陸する旅客機だ。
成田市街を越えて国道464号を右折。若干道が不安になり、路肩に停まって道を確認。どうやらこの道であってるようだ。折角だから、ついでに一服して出発した。

印旛沼を越え、北総鉄道沿いの片側二車線道路に入った。この時間のこの道は、空いてて信号にほとんどつかまらないが、どの車も60キロ位でまったり走ってるので、かみさんにはうってつけだった。我々夫婦は流れに乗って快適に走ったのである。

白井を越えたあたりのセルフスタンドで、かみさんのV-STARに給油。休憩所で缶コーヒーを飲みながら一服した。スタンドを後にして国道464号を暫く走り、国道6号を左折。この時間の国道6号はまだ空いている。いつもは渋滞する金町近辺をスムーズに通過して、環七を右折した。

午前10時、キャンプ場を出発してから87km、昨日の朝自宅を出発してから176km走って、心配した雨にも降られず、無事に帰宅したのだった。


成田ゆめ牧場ファミリーキャンプ場はきれいで広く、雰囲気のいいキャンプ場だ。ちょっと料金が高いが都心から近いので、のんびりキャンプしたいときはいいかも知れない。バイクのキャンプにはEサイトがお勧めだ。水場が遠くて不便だが、バイク乗りにはあんまり関係ないだろう(と思う)。

兄は相変わらず豪快な食いっぷりと、行動力(管理棟やトイレに行くとき、楽な道を避けて何故か泥の急斜面を上り下りしていた。)によって、昔ながらのチャレンジャー精神を発揮した。夜は昔話に花が咲き、俺は飲みすぎてデーへーへーへーとなった。

かみさんは、今回のツーリングで自信をつけたようで、「次はいつ行くの?」と、次回のツーリングも行く気満々なのであった。



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