2007年11月17日(土)、18日(日)
富士山スカイライン〜富士すそ野ファミリーキャンプ場

目的地 富士山スカイライン
ルート
1日目 :  環七 → 国道246号 → 富士山スカイライン → 県道72号 → 国道469号 → 県道24号 →
富士すそ野ファミリーキャンプ場
2日目 :  県道24号 → 国道469号 → 県道23号 → 国道246号 → 環六
走行距離 327km

先週、先々週、来週(世の中3連休だよ!)休日出勤な俺は、今週こそはツーリングするぞ!と固く誓っていたわけだ。そして土曜日の朝。携帯の目覚ましで4時30分に起きたのはいいが、行き先がまだ決まってない。昨日までは日光に紅葉を見に行こうと思っていたのだが、知り合いに「混むよー」と言われて、「うーん・・・」となってしまったのだ。紅葉は見たい。しかし混むのはヤダ。バイクで山道の渋滞はものすごい疲れるので絶対にいやだ。で、この期に及んでツーリングマップルをパラパラやってたら、閃いた。富士山スカイラインを走り、裾野のあたりのキャンプ場でキャンプするのだ。

ということで、キャンプ道具をCB400SSに積載し、6時に出発。環七で夜明けを迎え、国道246号を右折。本格的な寒さの中、富士山目指して西進したのである。


川崎市宮前区のGSでガソリンを満タンにし、厚木のあたりのコンビニで朝食とトイレ休憩。今日は本格的に冬の寒さだが、結構バイクが出ていて、コンビニにもバイクのグループが二組いた。

俺は缶コーヒーと、チーズスティックパンを買い、いつものように駐車場で食べた。3人連れのバイクグループの女の子が俺の方に歩いて来た。バイクはゼファーとアメリカンの2台だから、女の子はどちらかにタンデムしているのだろう。ライダーは二人とも凶悪そうな若者だ。な、なに?ドキドキ・・・とちょっとビビッてたら、女の子は俺に関西弁で道を尋ねたのだった。俺はツーリングマップルをタンクのマップホルダーから出して調べ、親切に教えてあげたのだった。「ありがとうございました。」女の子は丁寧に礼を言い、二人のところに戻っていった。アメリカンの後部シートに乗った女の子と、凶悪そうな若者二人は、三人そろって大声で、「ありがとうございました!」と言って去って行った。

国道246号は交通量が多いので、なかなかペースが上がらない。本厚木を越えて、1車線になってからは信号待ちの車が結構並ぶようになり、さらにペースが落ちてきた。しかし、急いでもしかたないし、俺はすり抜けずにのんびりと走った。スピード出すと寒いからちょうどいい。

のんびりながらも順調に進み、伊勢原市、波多野市、松田町を越えて山北町に入った。国道246号の温度表示は7度だ。今日は冬用のライディングジャケットの下に、ウィンドストッパーのインナーを着ている。ズボンは冬用の防寒、防水パンツを履き、その下には山用のももひきを履いてきた。しかし、太陽が出ていないので長時間走っていると、体の芯から冷えてくる。膀胱も限界に近づいてきたので、国道246号から丹沢湖方面に少しそれ、道の駅「山北」でトイレ休憩。自動販売機で缶コーヒーを買って、一服したのだった。

道の駅「山北」を出て国道246号に戻った。御殿場のあたりで県道23号を右折し、国道469号の交差点を超える。さあ、いよいよ富士山スカイラインだ。晴れてれば正面に富士山がドッカーンと見える筈だが、今日は雲しか見えない。っていうか寒い。この先高度が上がったら、もっと寒くなるんだろうなー。しかし、下がる気温とテンションをものともせず、俺は果敢にも前進を続けたのだった。

富士山スカイラインは、御殿場市から富士宮市を結ぶ、富士南麓の県道23号、県道152号、県道180号を合わせて34.5kmの周遊道路だ。正式な名称は表富士周遊道路と言い、日本の道百選に選ばれている。昔は有料道路だったが、1994年から無料になったらしい。

冬枯れした木々の中を高度を上げつつ進む。天気が良くても展望はそれほどなさそうだが、適度なワインディングときれいな樹林の中の道は結構快適だ。しかしだ。覚悟していたとは言え、やっぱり寒い(特に顔が)。電光掲示板に表示された、ただ今の気温は3度だ。俺はコーナーのライン取りと鼻水に神経を集中しながら走った。

有料道路の南富士エバーグリーンラインの入り口を過ぎ、水ヶ塚駐車場に入った。ここで俺は、思う存分鼻をかみ、昼食にレストハウスでラーメンを食べて一服したのだ。

水ヶ塚駐車場を出て暫く走ると、富士山スカイラインはいつの間にか県道180号になり、下りのタイトなコーナーが連続するようになる。うまいライダーには楽しい道なのだろうが、俺には結構怖い。しかし、下るにつれ気温が徐々に上がって来たようで、顔が痛いほどの寒さは薄らいできた。

富士山スカイラインを下りきったあたりで県道72号を左折。暫く走って国道469号に出た。このあたりの国道469号は広々して気分爽快だ。富士山スカイラインより気に入った。俺は路肩が広くなっている場所にCB400SSを停車した。そして考えた。さてどこでキャンプしよう。このあたりにはキャンプ場がたくさんある。俺はツーリングマップルで検討し、カントリーベアーファミリーキャンプ場と富士すそ野ファミリーキャンプ場を見に行くことにした。この2つは隣接してるので、よさそうな方でキャンプするつもりだ。

国道469号を御殿場方面に走り、直進して県道24号に入る。少し走るとカントリーベアーファミリーキャンプ場と、富士すそ野ファミリーキャンプ場の看板があるので、それに従って左折。小さな橋を渡って坂を上っていくと、カントリーベアーファミリーキャンプ場が見えて来た。すぐ先には富士すそ野ファミリーキャンプ場の入り口がある。両方ともファミリー向けのキャンプ上だがこの時期は空いていて、静かにキャンプできそうだ。双方のサイトを見比べたら、カントリーベアーファミリーキャンプ場の方が、若干テントの数が多そうだ。俺は富士すそ野ファミリーキャンプ場に決定したのだった。

午後13時10分。出発から187km走って本日の宿営地、富士すそ野ファミリーキャンプ場に到着である。俺は受付で、バイク料金2,100円(ちょっと高い)払ったのだった。

キャンプ場のご主人が「案内するからちょっと待ってて」と言うので、受付の外で待っていると、ご主人が出てきてゴルフのカートのような乗り物に乗り、「ついて来て」と言う。俺はサイトへ向かう上り坂を超低速で、フラフラしながら付いて行ったのだった。
このキャンプ場は斜面を広い段々畑のように造成されていて、広々として開放的だ。キャンプ場全体が良く手入れされているようで、芝生が無茶苦茶きれいだ。

俺は指定された場所にCB400SSを停めて荷物を降ろし、設営を開始した。奥の方に設営しいる家族連れの子供たちが、興味津々と言った様子でこちらをじっと見てる。ん?なに?

設営を完了して一服したので、温泉だ。キャンプ場からすぐの場所に「ヘルシーパーク裾野」っていう日帰り入浴施設がある。歩いても行けるらしいが、温泉に入った後キャンプの買い物もしたいので、バイクで出かけた。キャンプ場からヘルシーパーク裾野まで、細かい道をごちゃごちゃ走って、プチ迷子になったりしながらどうにかたどり着いた。
俺は入り口の券売機で500円の入浴券を買い、受付に渡して脱衣所に向かった。

ヘルシーランド裾野はすごく大きい施設で、内湯、広い露天風呂、サウナ、打たせ湯があり、別料金で温水プールも利用できる。
泉質はカルシウム・ナトリウム・塩化物温泉(高張性・弱アルカリ性)で、神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性消化器病、冷え性等に効く。100%天然温泉で一部循環ろ過しているらしい。

今、午後2時30分位だが入浴客がたくさんいる。俺は一箇所だけ空いていた洗い場で体と頭を洗い、露天風呂にゆーっくり浸かった。晴れてれば富士山が見えるらしいが、曇っててだめだった。残念!

ヘルシーパーク裾野を後にして国道469号と県道24号の交差点付近まで走り、小さいスーパーとコンビニで食材や酒を買ってキャンプ場に戻った。

サイトに戻って、ジャッキーカルパスを食べながらビールを飲んでたら、奥のサイトの子供たち3人が近づいて来た。ひそひそ話をしながらこちらを見ている。バイクでキャンプをしていると、どうも子供達の、特に男の子の興味を引くようだ。自分達のファミリーテントより遥かに小さい、ツーリング用のテントも気になるのだろう。子供達はさらに近づいて来た。そして無言で俺を取り囲んだ。なんだか怖い。

「なにしてんの?」男の子が俺に聞いた。なにしてんのって・・・「キャンプだよ。」俺は答えた。「あ、こんにちは」男の子が言った。多分キャンプ場では他のキャンパーに挨拶するように親に教えられているのだろう。変な順番だが、俺も「こんにちは」と挨拶した。別の子が「なんで一人でキャンプしてるの?」と言った。「一人でキャンプするのが好きなんだよ。」「ふーん。じゃあ、お邪魔しました。」男の子がそう言い、3人は奥のサイトに戻って行った。一人が駆け出すと、あとの二人も「キャーッ!!」とか言いながら後を追い、3人はキャーキャー言いながら全力疾走で自分達のサイトに駆け戻ったのだった。・・・・・・・・・・・・・さ、めしにしよ

100円ショップのフライパンで牛脂を溶かし、スーパーで買って来た牛肉にクレイジーソルトをまぶして焼く。そして食う。カップの日本酒を飲む。肉にクレイジーソルトをまぶす。焼く。食う。日本酒を飲む。肉を食う。酒を飲む。食う、食う、食う。・・・・・ちょっと肉が多すぎた。買って来た牛肉はまだ半分以上残ってる。スーパーには適量のパックが売ってなかったのだ。いい加減飽きてきたが、もったいない。俺は若干気持ち悪くなりながら、根性で全部食べたのだった。そして、ちょっと残った日本酒を一気に飲んだ。
俺はやり遂げ、コーヒーを沸かして食後の一服を楽しんだのである。
そしてラーメン。口の中がぎゅうにくーーーっ!って感じなのでラーメンで口直しだ。寒い時のラーメンはうまい!俺はハフハフ言いながら札幌一番塩ラーメンを食べた。

午後7時。日が落ちてから一気に気温が下がってきた。CB400SSのシートに置いた気温計は4度を示している。外にいると寒いのでテントの中で読書をすることにした。俺はキャンドルランタンの炎を吹き消した。そしてテーブルと椅子を前室にしまってテントに入ったのだった。

シュラフに足を突っ込んで、ウィスキーのポケット瓶をちびちびやり、ヘッドランプで読書を開始したら、すぐに眠くなってしまった。もうだめだ、寝よ。

朝5時40分。携帯の目覚ましがなる前に目を覚ました。前室に置いた気温計を見ると、0度を示している。今回のシュラフはイスカのパフ450だが、寒さを感じることなく、快適に眠ることができた。俺はテントの中を片付け、表に出た。日の出直前。東の空がオレンジ色に輝いている。一片の雲もない、美しい朝だ。

振り向くと、キャンプ場の西側に、昨日は見ることのできなかった富士山が堂々と聳えている。このキャンプ場からは、どのサイトからも富士山が見えるのだ。

俺は洗面所で歯をみがいた。冷たい水で顔を洗い、肩にかけたタオルで顔と手を拭った。そして深呼吸。富士山麓の清清しい空気を楽しんだ。サイトに戻ってコーヒーを沸かしてロールパンを食べ、富士山を眺めながら一服。日が昇ってから気温が上がってきたようだ。

30分程のんびりして撤収。受付の前でゴミを分別して捨て、キャンプ場のご主人に挨拶して富士すそ野ファミリーキャンプ場を後にしたのだった。

キャンプ場を右に出て狭い坂道を下り、県道24号を右折。県道24号は真正面に富士山を見ながら走ったりして気持ちのいい道だ。予報に反して天気は最高だし、早朝の冷たい空気も、寒いと言うよりむしろいい気持ちだ。俺は早朝の誰もいない県道をゆっくり進んだ。

県道24号から国道469号を右折。スタンドでガソリンタンクを満タンにして御殿場方面に進む。県道23号を右折して少し走り、国道246号を左折。5km程走って、道の駅「ふじおやま」でトイレ休憩。ここでも富士山をでかでかと見ることが出来た。

道の駅「ふじおやま」を後にして国道246号で東京方面に進む。今日は天気が良く、気温が上がりそうだ。反対車線にはツーリングのバイクグループや、ソロのライダーがたくさん走っている。

国道246号の厚木あたりで一度脇の道にそれ、缶コーヒーを飲みながら一服。その後は一気に走って環七を左折・・・と思ったら通り過ぎてしまい、環六を左折。新宿や池袋あたりで若干混んでたが、11時50分頃無事に帰宅したのだった。


富士すそ野ファミリーキャンプ場は、今の時期なら空いてて静かにキャンプできるが、ハイシーズンはファミリーキャンパーでごったがえしそうだ。オートバイのキャンプツーリングには向かないかも。

富士山スカイラインは前から気になっていた。この時期を逃すと凍結したり、雪が降ったりして来年暖かくなるまで待たなきゃならないと思って行ってみたのだが、天気が悪くて酷寒だったせいか、あまり楽しくなかった。それよりも周辺の県道や、国道469号の方が広々としてて快適で、走ってて楽しかった。


戻る