2006年12月16日(土)、17日(日)
筑波山〜浮島キャンプ場

目的地 筑波山の辺りと浮島キャンプ場
ルート
1日目 : 環七 → 国道4号 → 国道125号 → 県道214号 → 県道42号 → 県道150号 → 県道199号
→ 国道125号 → 国道6号 → 国道125号 → 県道206号 → 浮島キャンプ場(165km)
2日目 : 浮島キャンプ場 → 県道206号 → 国道125号 → 県道5号 → 国道6号 → 環七(103km)
走行距離 259km

前日は会社の忘年会だったのだが、俺は恐るべき精神力で酒量をセーブした。ビールしか飲まずに一次会終了後早々に帰宅し、風呂に入って速攻で寝た。11月26日以来、体調が悪かったり、天気が悪そうだったりしてツーリングに行っていないので、今週はどうしてもバイクでどっか行ってキャンプがしたかったのだ。部長代理の「僕、ナイーブだから。アヒャヒャヒャヒャヒャ」なんつう、何が面白いんだか全く分からない、おやじギャグに付き合ってる場合ではないのだ。

何日か前にキャンプ道具を整理してたら、大分前に買ったキャンドルランタンが出てきた。今回のキャンプではこれを使いたい。暗くなったキャンプ場でキャンドルランタンを灯し、静寂を肴に一人忘年会を行うつもりだ。

4時30分起床、5時45分出発。セルフスタンドでガソリンタンクを満タンにして国道4号を左折。さすがに師走だ。車の数が多い。電光掲示板に、この先渋滞中と表示されてて、げっ!ほんとかよ、って思いながら走ってたら、嘘だった。車は多いが渋滞はしてない。

利根川を越えて国道125号を右折し、出発から1時間35分、57km走ってコンビニに入り、トイレ休憩と朝食をとったのだった。車が多いのでペースが良くない。
国道125号からちょっと寄り道して、映画「下妻物語」で有名な下妻駅に行ってみた。映画で見た通りの中途半端な田舎町の、こじんまりとした駅だ。亜樹美先輩の、「泣いたら、泣いた分だけ強くなりな」っていう台詞が思い起こされる。奥の深い台詞だ。一角獣の龍二も渋かった。男は常に龍二のようでありたい。「下妻物語」は日本が世界に誇る名作だ(途中で見るのやめたけど)。

駅の写真を撮ってたら、二人連れの女子高生がこっちを見てくすくす笑いながら通り過ぎて行った。ちょっと恥ずかしかった(うそ。すげー恥ずかしかった)。

新4号バイパスは車が多くてペースが上がらなかったが、国道125号に入ってからは車が少なく、順調に距離を稼いだ。国道125号から県道214号への分岐は分かりにくい。ツーリングマップルだと国道125号から左に分岐するようにしか見えないのだが、実際には県道133号を左折して、すぐに右折する形だ。

県道214号は県道45号を越えると、途端に景色が良くなる。俺はGNを道端に停め、 筑波山をながめながら一服したのだった。

県道214号から県道14号を右折すると、すぐに筑波参道口という交差点があるので左折して県道42号に入る。いよいよ筑波山だ。急カーブが連続する山道を走る。地元の走り屋っぽい車がものすごいスピードで追い越して行く。怖い。しかし、筑波山神社、つくば湯を越えたら車が激減した。俺はほっとして、まったりと走ったのであった。

しかーし、筑波スカイラインの入口を越えると、県道42号は細くて急勾配の下りになる。しかも、濡れた落葉が道の両側に積もっている。激しく怖い。俺は対抗車が来ないことを祈りつつ、道路の中央付近を超低速で進んだのである。

県道42号から県道150号、県道199号を走り、どうにか下界に下りて来た。死ぬかと思ったが生きててよかった。とりあえず一服だ。

県道199号から国道125号を左折し、国道6号を右折して少し走り、またまた国道125号を左折。国道125号っていったいどうなってんの?って感じだ。暫く走って柏木っていう交差点を左折して県道206号に入り、浮島をめざす。まだ時間早いが、俺は山道で疲れ果てているのだ。早めにキャンプ場に行ってのんびりしたい。昼飯もキャンプ場で食べよーっと。
11時50分。出発から165km走って、浮島キャンプ場に到着だ。昼飯と夕飯、忘年会用の酒は近くのコンビニで買って来た。

バイクから荷物を降ろしてたら、鯉釣りの人が「キャンプですか?」と声を掛けて来た。「そうです。」と答えたら、自分もキャンプが好きなことや、ここはトイレがきれいだからいいですね、とか、今度自分もここでキャンプしてみようかな、とか言った後、「じゃ、がんばって下さい。」と言われた。え?いったい、なにを頑張るので?

テントを広げてたら、キャンプ場内を掃除してるおばちゃんが、「そこは寒いから、もっと奥の方にテント建てなよ。」って言ってくれた。ん?場所によって気温が違うのだろうか。きっと霞ヶ浦寄りの場所は風が強いのだろう。しかし、あまりバイクから離れたくない。「暖かい寝袋があるから大丈夫です。」って言ったら、「あー、そーかね。気をつけなよ。」って言って去っていった。

ステイシーの設営にも大分馴れてきた。手早く寝床を設営し、昼食用に買って来たカップヌードルとオニギリを食べてたら、どこから現れたのか、70前後のおじさんがやって来てテントを指差し、「これで寒くねーの?」と声を掛けて来た。今日はよく声を掛けられる日だ。地元の人と話すの好きだから、いいんだけどね。「暖かい寝袋があるから大丈夫ですよ。」と答えたら、「へーそりゃーいいや」とひとしきり関心し、「ここの水は飲む前に沸かした方がいいよ。」と言って去って行った。と、思ったら、5歩進んだところで引き返してきて、「春になるとここはチューリップが咲いてきれいだよ。その頃また来るといいや。イシハラジュンコが来て、歌謡ショーやるから。」と言って、今度は本当に去って行った。イシハラジュンコ?知らないし。

昼飯食ったら「白帆の湯」に温泉入りに行こうと思ってたのだが、激しい睡魔が襲ってきた。ちょっと昼寝しよ。

と思ったら、17時まで寝てしまった。テントの外に出てみたらすっかり夜だ。いつの間にか俺の他に3組キャンパーがいる。温泉行くのも面倒になって来たし、いい感じで腹も減って来た。と言うことで、忘年会のスタートだ。

本日のメニューはコンビニのキムチ鍋と、缶詰のさんまの蒲焼と、ジャッキーカルパスだ。ストーブで温めたさんまの蒲焼をつつきながら、鍋を火にかけ、具が煮えるのを待ちつつワンカップ大関を飲む。一人きりの宴会も楽しいものだ。

鍋の具を大方食べたところで汁に水を足し、さとうのご飯を投入。キムチ鍋雑炊だ。ごはんが柔らかくなるまで待って食べてみたら、ちょっと味が薄い。塩をふろうか、醤油を入れようか、はたまたポン酢を入れようか迷っていたら、さんまの蒲焼の缶に残ったタレが目に入った。試しに雑炊に入れて見たら、うまい!!これには自分でもビックリだ。ハフハフいいながら一気に食べたのだった。

思いの他おいしいキムチ鍋雑炊を食べ終り、コーヒーを沸かしてのんびり一服。それにしても今日は暖かい。表でのんびりしてても全然寒くない。

LEDのヘッドライトをOFFにして、コーヒーを飲んだり、ポケット瓶のウィスキーを飲んだりしながら、ロウソクの灯りを見つめる。ガスランタンや、ガソリンランタン程明るくないが、ロウソクの炎には人を癒す力がある。何が違うかって、灯りによってできる影が違うのだ。

まだ7時前だが、激しく眠くなってきた。もう限界だ。テントに入ろうと思ってたら、隣の3人連れの1人が俺のテントのところにやって来て、「一緒に酒飲みませんか?」と言ってくれた。すげー嬉しかった。しかし、残念ながら俺は限界だ。「朝、早かったのでもう寝ます。ありがとう御座います。」と言って断った。まだ7時前なのに変に思われたかもしれないが、本当に限界なんだからしかたない。

俺はテントに入って、寝袋にもぐりこんだ。幸せな気分だ。テント内の気温は10度。ライナーを使わなくても全然寒くない。俺は山用の下着だけで爆睡したのであった。

朝4時頃、テントのフライを叩く雨の音で目を覚ました。昨夜は早寝したので、もう眠れない。雨の中の撤収を考えてブルーになったが、シュラフの中でじっとしてたら30分程で雨がやんだ。よかった。

6時30分頃、表が大分明るくなって来たので、テントの外に出た。前室に置いておいた気温計を見てみたら8度だ。全然寒くない。コーヒーを沸かし、大好きなキャンプ場の朝の空気を満喫しながら1時間程のんびりし、撤収を開始した。予報では今日は雨が降るので、その前に帰りたい。

8時にキャンプ場を出発して前回と同様に、県道206号、国道125号、県道5号、国道6号、環七をノンストップで走る。時間が早いので帰路はスムーズに走りきり、午前10時10分に帰宅したのであった。

ユニクロで買った、エアテックのカーゴパンツは予想以上に威力を発揮した。気温が高めだったとはいえ、ジーパンとは大違いだ。いい買い物だった。

今回は久しぶりにキャンドルランタンを使ってみたのだが、やっぱりロウソクの灯りはいい!酒を飲みながらロウソクの炎を見つめてると、なんつーか、自分の心を見つめてる感じがして、素直に自分と対話することができるのだ。ちっとキザっぽいけど、本当だ。ソロキャンプでガスランタンは、もう使わない予感なのであった。


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